2013年8月13日火曜日

【清水和夫メールマガジン】第38号 アーカイブス 2012.7.10

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
清水和夫メールマガジン~自動車大航海時代~
2012年7月10日 第38号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
           ShimizuKazuo.com/Startyourengines.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
※このメールはStartyourengines.jpにご登録の皆様に送信しています。
=====================================================

TPP報道について思うこと

=====================================================

 今回のメールマガジンでは東大のトークショーリポートを一旦中断し、いまだに報道が過熱しているTPP(環太平洋パートナーシップ協定)について書きたいと思います。

 今更説明する必要はないかもしれませんが、TPPとは加盟国間の関税撤廃によって市場の拡大を目的とする経済的枠組みです。それによって自国の農業などが圧迫され、食糧自給率の低下が懸念されるなど様々な問題をはらむ重要な決断が求められています。

 しかし、こと自動車に関する日本の大手メディアの報道を聞いていて、違和感を感じるのは私だけでしょうか。大手メディアは軽自動車をヤリ玉に挙げて、「日本独自の軽自動車規格が自由貿易の弊害となっている、とアメリカが主張している」と報道しています。1980年代の日米関係ならいざしらず、現在の日米自動車産業はそれぞれに新しいビジネスモデルを実践しているのです。ビッグ3のひとつであるGMは一旦破綻し、生まれ変わっているのに、なぜそのような軽自動車バッシングをするのだろうかと疑問に感じていました。

 ことの発端は2011年12月、野田佳彦首相がハワイで「TPP加盟」を表明したことから始まりました。ワシントンでは様々な議論が吹き出し、セクターごとに通商部はヒアリングを始めました。そして、自動車産業部門ではビッグ3を代弁する米国自動車政策会議(AAPC)が日本のTPP参加を反対しました。ここまで日本の大手メディアの報道は正しいかったのですが、その理由を「軽自動車規格が閉鎖的で貿易障壁となっている」と報じてしまったのです。

 しかし、その理由はまったく理にかなっていません。軽自動車は日本独自の規制がありますが、どのメーカーにも平等にルールは適応されています。実際にメルセデス・ベンツは初代スマートを軽自動車の規格に則した仕様にして日本で販売したことがあります。

 日本市場が輸入車に閉鎖的といいますが、逆の理由は思い当たるふしがあります。こと自動車の認可に関しては、むしろ輸入車だからという理由だけで、かなりの「お目こぼし」があるのです。わかりやすい例では左ハンドルが堂々と走れますし、左ハンドル用に有料道路の料金所も設計されています。しかも少量輸入自動車に適用されるPHPという簡易輸入制度の対象車にもエコカー補助金が与えられているほどです。

 関税は日本に輸入されるクルマはゼロですが、アメリカは乗用車に2.5%、トラックに10%、しかも州によってはゼロエミッション車のある一定の割合で販売しないと普通の車が売れないというZEV法(ゼロエミッション法)が存在するのです。いったいどちらが閉鎖的なのでしょうか。

 そこでGMの広報部に取材してみると「日本の軽自動車制度に関してアメリカは中立です」と言い切りました。その発言はGMだけの意志ではなくアメリカの自動車業界を代表したものと理解してもかまわないとのことでした。

 ネットなどにも記載されていますが、AAPCは次のように反対の理由を説明しています。その一つは「日本がTPPに加盟すると交渉が遅れることを懸念」しているのです。1年ずつしかもたない政権では信用できないという意味なのでしょうか。もう一つの理由は「政府の為替介入」は自由貿易に反するということです。この2点がアメリカ側の主張なのです。

 もちろんTPPへの日本加盟の是非を巡る問題は日本の国会でも議論されていました。2月の衆議院予算委委員会では田中康夫議員が軽自動車問題を引き合いに出して、自らのTPP加盟反対を説いていましたが、実際には軽自動車規格はアメリカで問題になっていなかったのです。その点では田中議員も日本大手メディアの間違った報道の犠牲者になってしまったといえるのではないでしょうか。いっぽうで安住淳財務大臣が正々堂々と「(1ドル=)75円63銭で介入を指示し、78円20銭でやめた」と発言してしまいました。これこそがアメリカ側の反対理由なのです。

 今回のメールマガジンではTPPに関して日本の大手メディアの報道が間違っていることを指摘しましたが、国会でも間違った議論があり、さすがにアメリカ側も日本の報道に驚いているようです。

 さて、そもそもTPPに日本が加盟する必要があるのかどうか、メリットとデメリットを精査する必要があります。現在、アジアにおける日本の自動車産業はとても上手に立ち回っているので、あえてTPPに加盟してもアメリカの利益が優先するだけではないでしょうか。円高で海外現地生産が加速する日本の自動車産業にとって、TPP加盟は重要案件ではないように思えます。経団連の一員である自動車メーカーに正式に聞けば賛成と答えるに違いありません。しかし、賢明な記者ならホンネを探ることはそう難しくないでしょう。

※本稿は『ENGINE』(新潮社、2012年4月号)に掲載された原稿に加筆修正を加えたものです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
清水和夫への質問募集中です!
フェイスブックやツイッターなどオープンな場所で聞きにくいことなどぜひご
質問ください。

★質問はできるだけ簡潔にお願いします(400字以内で)。
★質問は、お一人様一問に絞ってもらえると助かります。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Startyourengines.jp最新映像・情報
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【DST#041】スバルBRZ S vs ポルシェ・ケイマン(加減速篇) / SUBARU BRZ S vs PORSCHE Cayman(8分50秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/07/041.php

【DST#041】スバルBRZ S vs ポルシェ・ケイマン(ハイスピードライディング篇) / SUBARU BRZ S vs PORSCHE Cayman(4分33秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/07/dst041brz_s_vs_subaru_brz_s_vs.php

【DST#041】スバルBRZ S vs ポルシェ・ケイマン(ダブルレーンチェンジ篇) / SUBARU BRZ S vs PORSCHE Cayman(5分30秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/07/dst041brz_s_vs_subaru_brz_s_vs_1.php

【DST#041】スバルBRZ S vs ポルシェ・ケイマン(旋回ブレーキ篇) / SUBARU BRZ S vs PORSCHE Cayman(5分36秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/07/dst041brz_s_vs_subaru_brz_s_vs_2.php

Wheel Talk! 第23回ホイールトーク「エネルギー問題と日本自動車メーカーの生きる道」(34分18秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002899.php

【Start Your Engines Chronicles 1999】スバルB4ヨーロッパを走る/ SUBARU B4 Drive in Europe(16分15秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002909.php

【Start Your Engines Chronicles 1997】 スバルが考える未来のコンセプト / SUBARU Concept Models 1997 (8分30秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/07/002908.php

【Start Your Engines Chronicles 2000】 スマート発表会 / smart (9分30秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/07/002934.php

【Start Your Engines Chronicles 1999】レガシィ・アクティブ・ドライビング・フェスタ '99 / Legacy Active Driving Festa '99 (23分15秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002932.php

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
最新情報発信中です! こちらもぜひご覧ください。
フェイスブック
http://www.facebook.com/Startyourengines.jp
ツイッター
https://twitter.com/#!/SYE_Official
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

2013年7月25日木曜日

【清水和夫メールマガジン】第37号 アーカイブス 2012.6.25

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
清水和夫メールマガジン~自動車大航海時代~
2012年6月25日 第37号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
           ShimizuKazuo.com/Startyourengines.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
※このメールはStartyourengines.jpにご登録の皆様に送信しています。
======================================================

東京大学トークショー2010 第4回

======================================================

 前回はEVについて語り合いましたが今回はヨーロッパの新しいモビリティの可能性を日本にあてはめて考えてみました。

清水 パリ市内の「ヴェリブ」というレンタル自転車は、フランスの各都市にあり、乗り捨て自由です。

加納 返さなくていいのですか?

清水 いや、返しますよ(笑)。

加納 借りた場所でなくても、決まった場所に返せばいいのですね。

清水 そうです。日本でいえば地下鉄駅の至るところに駐輪場が設置されているので、そこで返せばいい。借りるときもPASMOのようなカードで決済が可能です。来年あたりからこれがリチウムを使った電動アシスト自転車に変わりそうです。

これまではお年寄りが乗れなかったけれど、電動アシストだったら乗れるので、ひと漕ぎで15km/hぐらいまで出るものを普及させようとしています。その先に電動スクーターがあって、さっき言った二人乗りのコミューターカーをカーシェアリングでやっていきたいというのがフランスの新しい計画の中に入っています。

飯塚 町もどんどん変わっていっているのですね。

清水 町を変えないと、新しいモビリティは絶対に普及できません。しかし、日本ではこの「町を変える」という発想はなかなかありません。

飯塚 難しそうですね。

清水 日本では都市は誰が作るのでしょうか。国土交通省の旧建設省である道路局は高速道路と国道を所轄しますが、県道や市道もあるので、横串を通しにくいですね。

飯塚 クルマだけではなく、都市設計を含めて連携して考えていけなければいけないということですね。

清水 ヨーロッパは今の話ではCIVITAS(City Vitality Sustainability)というEUの元気がでる町作りプロジェクトがあります。

すごく面白い政策で、その先駆者的な役割を果たしたのがフランスのナント市です。大西洋に面し、造船が得意な町でしたが、不況で町の中心部が疲弊して非常にひどい状態になりました。それが、モビリティを変えることによって新しい町をつくり上げたのです。ここは町の中心部を30km/hと決めたので、路面電車、バス、クルマ、オートバイ、自転車、歩行者などがお互いに空気を読みながら渡ります。

そう、信号機がないのです。場所によってはゾーン15km/h、大方中心部はゾーン30km/h。旧市街の入り口にはインテリジェントボラードといって鉄柱が路面からニョキニョキ生えてきて、そこで生活している人しか入れさせない。こういう新しい都市計画が10年ぐらい前から着々と進んでいて、こういう中に新しいEVを入れるとものすごく生活が変わります。

排ガスは綺麗になるし、騒音も少ない。信号がないから景観もいい。つまり、すごしやすい町ができるのです。日本の場合はどうしても自動車やハードウエアのほうの話が先行して、都市計画といっても40年たっても変えられないようなものがたくさんあります。もう町とセットで変えていかないと新しいモビリティ社会は手に入れることはできないと思います。

加納 日本では「町を変えていこう」という政策は、まだ進んでいないのですか?

清水 一部の地方都市、例えば富山のようにLRT(ライトレールトランジット)という路面電車を入れたところもあります。首長さんたちの権限でいろいろなことができるのですが、今はどこの地方もお金がないし、どうしても中央政府に頼りがちになっていくと、中央からの指示待ちになる。例えばスズキの本社がある浜松は、30年前にトランジットモールを計画して今でもできていません。

加納 大分遅いですね。

清水 だから町の中心部がどんどん疲弊していってしまいます。逆に町の中心部は生活空間と割り切って、自動車の流入制限を実施するとかえって町に活況が出る。そういうことが今ヨーロッパで行われています。

ヨーロッパがプラグインにものすごく力を入れているのは、来年あたりベルリンのブランデンブルク門のあたりをグリーンエリアに指定して、エンジンのピストンが動いていたら流入させないという政策を考えています。今、ロンドンでは渋滞のためにコンジェスチョン・チャージ(渋滞税)があり、市内に入るときには1500円とか2000円払わなくてはなりません。それがやがてグリーン規制に変わっていくだろうというわけです。

パリ、ロンドン、ローマ、ミラノ、ベルリン、フランクフルト、ミュンヘンなどでは、町の中心部は生活者のためのエリアなので、60km/h以上のスピードで走るクルマの騒音や排気ガスを抑えてしまおうという取り組みが行われるでしょう。EVだったら町の中心部に入れるという基礎をつくろうとしています。まさに都市とモビリティの新しい関係が始まろうとしています。

今、ヨーロッパではハイブリッドなどの技術は燃費をよくするだけではなく、プラグインなどに拡張し、外部電源から充電した電力で距離10kmとか20kmという距離をエンジンを使わずに走れればゼロエミッションのEVと同じ意味を持ちます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Startyourengines.jp最新映像・情報

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【DST#040】ポルシェ911カレラS vs ポルシェ911カレラ4GTS(加減速篇) / PORSCHE 911 Carrera S vs PORSCHE 911 Carrera 4 GTS(7分8秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/06/dst040911s_vs_9114gts_porsche.php

【DST#040】ポルシェ911カレラS vs ポルシェ911カレラ4GTS(ハイスピードライディング篇) / PORSCHE 911 Carrera S vs PORSCHE 911 Carrera 4 GTS(5分0秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/06/post_4.php

【DST#040】ポルシェ911カレラS vs ポルシェ911カレラ4GTS(ダブルレーンチェンジ篇) / PORSCHE 911 Carrera S vs PORSCHE 911 Carrera 4 GTS(4分20秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/06/post_5.php

【DST#040】ポルシェ911カレラS vs ポルシェ911カレラ4GTS(旋回ブレーキ篇) / PORSCHE 911 Carrera S vs PORSCHE 911 Carrera 4 GTS(5分28秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/06/dst040911s_vs_9114gts_porsche_1.php

緊急ディスカッション1 「最新の自動車技術で事故は防げたのか」(37分23秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002928.php

緊急ディスカッション2 「最新の自動車技術で事故は防げたのか」(22分59秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002929.php

スバル・レガシィマイナーチェンジ開発者インタビュー前篇/SUBARU Legacy Interview(6分56秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002919.php

スバル・レガシィマイナーチェンジ開発者インタビュー後篇/SUBARU Legacy Interview(6分22秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002920.php

トヨタ・ドライビング・シミュレーター / TOYOTA Driving Simulator(7分9秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002916.php

英国車最高峰を味わう / BENTLEY Continetal GTC(9分38秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002906.php

マツダCX-5パワートレーン担当者に聞く(8分2秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002898.php

【Start Your Engines Chronicles 1999】ホンダ・ラグレイトとバモスに試乗 / HONDA Lagreat and Vamos(28分33秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002917.php

【Start Your Engines Chronicles 1998】 プジョー406クーペ / Peugeot coupe 406(6分24秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002927.php

【Start Your Engines Chronicles 1998】アルファ・ロメオ156の魅力を探る / Alfa Romeo 156(9分22秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002926.php

【Start Your Engines Chronicles 1998】スバル車カスタマイズの楽しみ方/ PROVA Customize (12分29秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002913.php

【Start Your Engines Chronicles 1998】プレステ グランツーリスモ対決 !!/ A Race in PlayStation Gran Turismo (13分39秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002912.php

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
最新情報発信中です! こちらもぜひご覧ください。
フェイスブック
http://www.facebook.com/Startyourengines.jp
ツイッター
https://twitter.com/#!/SYE_Official
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

2013年7月12日金曜日

【清水和夫メールマガジン】第36号 アーカイブス 2012.6.10

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
清水和夫メールマガジン~自動車大航海時代~

2012年6月10日 第36号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
           ShimizuKazuo.com/Startyourengines.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
※このメールはStartyourengines.jpにご登録の皆様に送信しています。
======================================================

東京大学トークショー2010 第3回

======================================================

 前回はさまざまなエコカーがあるという話題でしたが、今回はEVについてその可能性を語り合いました。

清水 エコというと定義が難しくて、燃費だけなのかというと違います。排気ガスの話も考えていかなければいけないし、新しい再生可能なエネルギーにシフトできるものもエコロジーだと思います。燃費のほうばかり気にしていくと、なかなか本当のエコロジーの姿が出てきません。世界をいろいろ回ると、国によってエコロジーのとらえ方が違います。日本にもエコカーがありますが、どこからエコカーでどこからはエコカーではないのかは、よくわからないのです。

飯塚 ガソリンでも燃費がいいのがエコカーかもしれません。

清水 日本ではアメリカから輸入されたハマーがエコカー補助金の対象で、法律的にはエコカーです。トヨタのでかいアルファードもエコカーです。こども店長がでてきて、「エコカー減税&補助金」って。(笑)結局、人間がつくった政策と実態が少しずれているところがあって、私たちはちゃんとそこを見ていかないといけません。燃料消費だけでいうと、でっかいクルマはすべて「悪」で、環境に優しい小さいクルマになってしまう。今日もアストンマーティンの前で写真を撮ってブログに載せたら、「そういう“高いところ目線”でエコをしゃべるのですか」とブログに書かれました。エコというと、みんな生活を質素にして、大きいクルマには乗らない、なるべく歩いて自転車に乗るというところにどうしてもなる。

飯塚 清水さんは、僕たちと同じぐらいの年のときにはレーシングドライバーとして活躍されていたそうですね。それがどういう経緯でエコに対して興味を持つようになったのでしょうか?

清水 少し恥ずかしい話ですが、22歳ぐらいのときにたまたま志賀高原ラリーというビッグイベントでルーキーが勝ったのです。お金がないのでいいスパイクタイヤが買えなかったのですが、たまたまこのラリーは雪が降らなかったので、スパイクタイヤがなくても勝てた。だからフロックだと雑誌に書かれましたが、「ルーキー清水和夫がビッグエベント制覇」と書いてあります。雑誌には「エベント」と書いてありましたね、時代を感じます(笑)。ところが2年目にまた同じラリーで2連勝しました。しかし、当時は昭和53年規制と呼ばれる本格的な排気ガス規制が施行されました。日本メーカーはその対応に追われ、モータースポーツ活動を休止した時期でした。そのために、クルマは諦めて、一応オーディオの会社に技師として就職したのです。しかし、クルマが忘れられなくてこの世界に戻ってしまったというわけです。これでは質問の答えになっていませんね。エコを意識したのは80年代の耐久レースでしたね。燃費が厳しかったけど、速く走らないといけないし。速さはクルマの大切な効率だと分かりました。

加納 最近はレーシングカーもエコを意識していますか?

清水 もちろんです。ルマン24時間ではディーゼルのレーシングカーが常識となりましたし、F1もハイブリッドを使うようになりました。しかもドイツの24時間耐久レースでは天然ガスのレーシングカーも走っています。耐久レースは1周ごとに燃料消費量がモニターされています。一つのチームにドライバーは3~4人いるので、同じラップタイムで走っていても、「清水さんはちょっと200cc多いです」と言われることもあるわけです。ですからこっちも一生懸命に燃料を使わずに、速く走る努力をするわけです。これは普段のエコドライブに繋がると思います。

加納 無線か何かで燃費についてやりとりするのですか?

清水 今はテレメーター(走行中の車両データを無線でピットに飛ばす技術)で飛ばせないのですが、1周ごとの燃料消費量が運転しながら目で見てわかるので、1周走ると「その数字を言ってください」と無線で言われます。「今、○○リッターです」と言う「ちょっと多いです」とかね。

飯塚 速いだけではなくいかに燃料を食わない走り方をしていくかも大事ですね。

清水 そうです。だから80年代のホンダもF1で1500馬力を出していたら、レースの最後にはガス欠になってF1マシンを揺すってフィニッシュなんてシーンが思い出されます。──皆さんは80年代といっても生まれていないですね(笑)。F1は燃料をギリギリに搭載しているので計算が狂うとガス欠するのです。また、エコはなにも燃料だけではなく、タイヤやブレーキなどの消耗品も含まれています。うまいドライバーはタイヤが長持ちしますからね。当時はホンダが第2期黄金期で、F1でとても速かった時代でした。それはどういう技術かというと、ホンダのCVCCという環境に対応したシビックのエンジンの制御技術がF1の技術に使われました。日本の自動車の省エネ技術というのはF1の世界でも通用したし、もともと速く走ることはエコなのですね。だって軽くしないと速くならない。空気抵抗を小さくしないと速くならない。つまり、速く走る要素技術は全部エコロジーに繋がるので、スポーツカーは反社会的だという考え方は技術的には間違っています。ですから今、ヨーロッパで何が起きているかというと、ものすごい勢いでエコカーのスーパーカーが登場しています。ところで、飯塚さんは、アメリカのテスラ社に行ってきのですね?

飯塚 はい。夏休みに学科の研修旅行で、サンフランシスコのシリコンバレーのテスラ社にお邪魔してきました。

清水 テスラのEVスポーツカーのボディはイギリスのロータス社製のアルミボディですが、中身はパナソニックのバッテリーを使っています。メルセデスの高級車EVも開発中ですが、メルセデスの燃料電池車は「F-Cell」、BクラスのバッテリーEVを「E-Cell」と呼んでいます。これに補助電源装置のエンジンを載せると「E-Cellプラス」となり、レンジエクステンダーと呼ばれています。ハイブリッドはエンジンが主力でモーターは補助でしたが、このレンジエクステンダーはモーターが主力でエンジンは補助的に発電だけを行います。2011年のアメリカのデトロイトショーでは6000万
円以上という高価格のポルシェのスーパーカー918が発表されました。V8エンジンがドライバーの背中に搭載され、これだけで500馬力ぐらい発生します。後ろのタイヤで駆動しますが、40キロワットぐらいのモーターがフロントのタイヤに左右それぞれ独立して配置され、このモーターが左右のタイヤに異なるトルクを与えます。その結果、旋回モーメントを発生できるトルク・ベクタリング機能が可能となるのです。

飯塚 片方だけ回転させて、タイヤの回転だけで動くわけですね。

清水 イメージはそんな感じですね。この技術が実用化すると今までの私たちの常識をくつがえすようなドライビング感覚が可能となるでしょう。交差点をUターンするのにもちょっとハンドルを切っただけで容易に回ったりできそうです。

飯塚 少しハンドル操作しただけで路地の角を曲がることができてしまう。

清水 フロントに二つのモーターがあるということは、スロットルを戻すと、回生エネルギーが蓄えられます。これは市販モデルなのでリチウムイオンのバッテリーを積んでいますが、レースモデルは、F1が使っているものと同じKERSという機械的な蓄電技術です。化学的に電気を蓄える貯金ですが、KERSはフライホイールを使い、機械的に電気エネルギーを蓄えます。

飯塚 ブレーキを使うと、走っていたタイヤの回転から電気にしてエネルギーを回収できるようなシステムですね。

清水 「タイヤの回転で運動エネルギーを電気として回収する」と理解してもかまいません。分かりやすく説明すると、走っているクルマはエンジンに次いでブレーキが高温になります。なぜならブレーキは運動エネルギーを摩擦力で熱エネルギーに変換し、それを大気に捨てて冷やします。ところが、捨てられた熱エネルギーは二度と回収できないので、もったいないですよね。そこでモーターを使うと、熱エネルギーを捨てずに、電気エネルギーとして回収できるわけです。これはバッテリーでなければできない芸当ですよね。

飯塚 今のハイブリッドカーもそういうブレーキによるエネルギー回収が無駄を省く役割だったのですね。これからそういうクルマが普及していって、私たちの生活は具体的にどうなるのでしょうか。

清水 今年はEV元年ですが、まだリチウムのバッテリーも生まれたての赤ちゃんのようなものです。すぐに、ガソリン車に取って代わるなんていうことを期待してはいけません。今はエンジンとどうやって仲良くしていくかが大事です。これはルノーの縦に2人乗りの電気自動車です。2年後ぐらいにはこのEVがパリ市内を走っています。こういう小さいクルマを町なかの移動コミューターカーとして使うには、あまり長い航続距離は要りませんよね。だからリチウムバッテリーが一番ふさわしいのですね。都市では騒音や排気ガスの問題も解決できるます。EVでしたらゼロエミッションでゼロノイズなのですね。

飯塚 町の中でちょっと買い物に行くとか、そういう用途に最も適しているということですか?

清水 そうです。先に説明したポルシェのスーパースポーツカーを見てみると、これはプラグインハイブリッドなので、リチウムイオンバッテリーだけで20kmぐらいの距離はEV走行が可能かもしれません。これだったら奥さんがEV走行でデパートまでお買い物に使えるし、お父さんは高速道路まで静かにEVで走行し、高速道路に乗ったらエンジンをかけてサーキットまで行く。そういう新しいライフスタイルが6000万円払えばできます(笑)。ですからEVとハイブリッドスポーツカーは一台で二役可能となります。

飯塚 完全にEVに行くのではなくて、長い距離を走るためにはエンジンの力はまだまだ必要ですのですね。

清水 EVは新しいクルマの仲間と捉えたほうがいいと思います。トヨタやホンダが頑張って開発してきたようなハイブリッドは、さっき言ったようにブレーキのエネルギーを電気エネルギーとして貯金箱に蓄えることができるので、ストップ&ゴーが頻繁に繰りかえされる先進国の都市部ではほとんどハイブリッド化することは間違いないと思います。何故先進国かというと、ハイブリッドはコストが普通のクルマ(ノンハイブリッド)よりも高いからです。例えばインドのタタがつくっているナノという車は20~30万円です。これが10年後、20年後を考えたときに一体幾らまで下がるでしょうか。新興国ではコンベンショナルでクリーンで燃費のよいガソリン車が主に普及するでしょう。
実はディーゼルもハイブリッドと同じようにコストが高いのです。もう一つのオプションとしては、先進国の都市部では外部電力が使えるプラグインハイブリッドが主流になるのではないかと思います。大きな都市の町中ではコンパクトなEVもおおいに可能性があります。

==================================================

清水和夫のメール相談室~私はこう考える~

==================================================

相談内容(Y・Sさん 東京)
「清水さんはスポーツカーのアイドリングストップについてどう思われますか? 先日仕事の都合で深夜、新型911に乗っていました。渋谷を通らねばならず、道玄坂を走っていたのですが、不良たちがたむろしているところでちょうどアイドルストップでエンジンが停止しました。そして再始動の際に「ズバン!」とエンジンがかかってしまいました。すると、不良たちがケンカを売られたと勘違いしてこちらのほうに来るではありませんか! 私は平静を装いながら走り去りましたが、あれ以来怖くてアイドルストップはキャンセルしています」

清水の回答
「笑いそうになりました。たしかに新型911カレラのエンジンスタートの音は過激ですよね。人混みの中では周囲に気を配ることも必要かもしれません。でも、Y・S様がとった行動は正解でして、世の人は何が理由でキレるかわかりませんからね。もしもポルシェ918スパイダーなら、プラグインハイブリッドなので、モーターで静かに動き出し、スピードが乗ったらエンジンが始動するか、あるいは街中はEV走行で静かに走ることができそうです。時代の過渡期かもしれません」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
清水和夫への質問募集中です!
フェイスブックやツイッターなどオープンな場所で聞きにくいことなどぜひご質問ください。

★質問はできるだけ簡潔にお願いします(400字以内で)。
★質問は、お一人様一問に絞ってもらえると助かります。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Startyourengines.jp最新映像・情報

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【DST#039】トヨタ・ヴィッツRS G's vs トヨタ・アクアS(加減速篇) / TOYOTA Vitz RS G'z vs TOYOTA Aqua S(6分54秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/06/dst039rs_gs_vs_s_toyota_vitz_r.php

【DST#039】トヨタ・ヴィッツRS G's vs トヨタ・アクアS(ハイスピードライディング篇) / TOYOTA Vitz RS G'z vs TOYOTA Aqua S(2分54秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/06/dst039.php

マツダCX-5の走りの狙いはどこにある? / MAZDA CX-5(15分59秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002894.php

AMGにもダウンサイジングの流れ / MERCEDES-BENZ CLS 63 AMG(4分18秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002878.php

【世界のモーターショー】バンコクモーターショー2012 / The 33rd Bangkok International Motor Show 2012 (4分35秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002895.php

タイで生産されるミラージュにタイで乗った / MITSUBISHI Mirage (7分48秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002896.php

レトロな新車、P.G.Oセバンヌに乗った / P.G.O Cevennes(4分50秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002877.php

帰ってきたビートル / VOLKSWAGEN The Beetle(5分4秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002893.php

ユーラシア大陸横断1万5000kmを語る 1/3(8分53秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002902.php

ユーラシア大陸横断1万5000kmを語る 2/3(6分44秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002904.php

ユーラシア大陸横断1万5000kmを語る 3/3(9分36秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002905.php

ホンダの先進技術4 / HONDA Meeting 2011 (7分14秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002882.php

ホンダの先進技術5 / HONDA Meeting 2011 (5分41秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002884.php

ホンダの先進技術6 / HONDA Meeting 2011 (11分36秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002885.php

メルセデス・ベンツ新型Bクラス発表/ Mercedes Benz New B Class
http://www.startyourengines.jp/topics/2012/06/002907.php

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
最新情報発信中です! こちらもぜひご覧ください。

フェイスブック
http://www.facebook.com/Startyourengines.jp

ツイッター
https://twitter.com/#!/SYE_Official

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

2013年6月26日水曜日

【清水和夫メールマガジン】第35号 アーカイブス 2012.5.25

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
清水和夫メールマガジン~自動車大航海時代~
2012年5月25日 第35号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
           ShimizuKazuo.com/Startyourengines.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
※このメールはStartyourengines.jpにご登録の皆様に送信しています。
=====================================================

緊急提言第二弾 関越自動車道 藤岡ジャンクションのバス事故

=====================================================

 信じられない事故の光景がTVや新聞で報道されました。まるで防音壁がバスを切り裂いたような悲惨なバスの姿を見て、私は真っ先に道路の加害性を疑いました。私は今から10年以上も前に『クルマ安全学のすすめ』(NHK出版)という本を上梓しています。この本は人とクルマと道路の三つの要素からなる交通事故の実体を基本に考えながら、クルマの安全技術について書きました。メルセデス・ベンツを取材すると、運転する人間の行動やぶつかる相手のことを知る必要があると知らされました。

 今回の事故は運転手が適正に運転していれば何の問題も表面化しなかったのですが、過酷な労働条件下での運転による居眠りが話題となっています。もちろん、プロの運転手なので、そのバスを運用していた企業の責任もありますし、価格競争が招いた結果だという主張も耳にします。しかし、どんな事情があろうと、多くの交通事故はドライバーのミスで生じることは周知の事実です。ゆえにドライビングをアシストする技術が存在するのです。また、ぶつかった時の被害を少なくするのは自動車に備わるベルトなどの拘束装置であり、こうした乗員保護装置があるから被害を少なくできるのです。これは自動車メーカーに課せられた義務なのです。

 また、道路管理者あるいは道路設計者はクルマがぶつかっても被害を拡大しないように安全な道路を設計し運用する義務が課せられています。その点、今回の高速道路の事故では、道路管理者であるNEXCO東日本や道路を所有する日本道路保有機構にガードレールや防音壁がクルマに対する加害性がなかったのかどうかの責任があるはずです。

 現場に行って、実際にこの目で見てわかった事があります。事故現場は県道が下に通る小さな立体交差となっており、橋の欄干はコンクリートでできていました。しかもコンクリートの端はスロープのような形状ではなく、直方体の形が剥き出しになっていました。金属でできたガードレールはその手前で終わっており、新しいガードレールならコンクリートの欄干にオーバーラップされるはずが、この場所の欄干とガードレールは繋がっていなかったのです。これが被害を拡大した張本人であり、防音壁は二次的な被害だと思いました。

 つまり、緩い左カーブの左車線を走っていたバスは100km/h近い速度で車線を逸脱し、左側のガードレールに浅い角度でぶつかった。ガードレールはバスの荷重に耐えきれず、外側に歪み、バスの軌道は完全に車線を逸脱してしまった。その結果、コンクリートでできた橋の欄干に25%くらいのオフセット衝突が生じたのではないでしょうか。

 このエネルギーを吸収しないコンクリートのリジットバリアがバスの正面から激突。その時の衝撃でベルトを装着していない乗員は瞬時に前方に投げ出されたのです。一列目に座って助かった乗員はシートベルトを装着していたことからも、その様子が想像できます。バスが軽量化のために強度不足という専門家の発言があったが、それは自動車工学の知識からはあり得ないことです。バスの強度の問題よりも、道路の加害性とバスにシートベルトが備わっていたのかどうか、あるいはベルト装着したかどうかが論点ではないでしょうか。

 最近、大型車が高速道路でからむ死亡事故が多いことから、大型車にプリクラッシュ技術が義務化されることになっていた矢先の事故でした。古いバスなどにはドライブレコーダーを装着したりしながら、日頃から「ヒヤリ&ハット」を監視する必要があると思っていました。今回のバス事故から技術的な検知で学ぶべきことを最後にまとめておきます。

道路側の課題
・車線逸脱は道路の白線にギザギザの横溝をつけることでも警告できた
・実際に現場を何度も走ってみたが、白線に横溝はなかった
・エネルギー吸収できない堅い構造物はガードレールでオーバーラップする
・古い道路を新しい道路の基準にアップデートする
・事故が多い道路区間にビデオカメラを設置し、何が起きているのか把握する

車両側の課題
・二点でもいいのでシートベルトを装備
・当たり前だが古いバスにはベルトがないケースもある
・高速道路では特にベルト装着は義務化
・トラックだけでなくバスにもプリクラッシュの義務化が必要

運用側の課題
・高速路線バスと貸し切りバスの違いを明確にする
・旅行会社とバス会社の安全意識を厳しくチェックする
・公共交通としての安全運用のガイドラインの設定する
・それらを違反した場合の罰則規定を厳しくする

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Startyourengines.jp最新映像・情報
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【DST#038】レクサスGS350バージョンL vs BMW 535i(加減速篇) / LEXUS GS350 Version L vs BMW 535i(5分48秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/05/038.php

【DST#038】レクサスGS350バージョンL vs BMW 535i(ハイスピードライディング篇) / LEXUS GS350 Version L vs BMW 535i(3分51秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/05/post_2.php

【DST#038】レクサスGS350バージョンL vs BMW 535i(ダブルレーンチェンジ篇) / LEXUS GS350 Version L vs BMW 535i(3分40秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/05/post_3.php

【DST#038】レクサスGS350バージョンL vs BMW 535i(旋回ブレーキ篇) / LEXUS GS350 Version L vs BMW 535i(6分37秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/05/dst038gs350l_vs_bmw_535i_lexus.php

使いやすさが魅力のルノー ウインド / RENAULT Wind (4分40秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002872.php

マクラーレンMP4-12C総力取材!5 【インタビュー篇】 / MCLAREN MP4-12C(14分20秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002873.php

プローバ・ドライビング・アカデミー2011 / PROVA Driving Academy 2011 (6分46秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002874.php

ドライビングと安全について / PROVA Driving Academy 2011 (42分31秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002875.php

ホンダの先進技術1 / HONDA Meeting 2011 (3分23秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002879.php

ホンダの先進技術2 / HONDA Meeting 2011 (6分36秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002880.php

ホンダの先進技術3 / HONDA Meeting 2011 (8分12秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002881.php

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
最新情報発信中です! こちらもぜひご覧ください。
フェイスブック
http://www.facebook.com/Startyourengines.jp
ツイッター
https://twitter.com/#!/SYE_Official
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

2013年6月10日月曜日

【清水和夫メールマガジン】第34号 アーカイブス 2012.5.10

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
清水和夫メールマガジン~自動車大航海時代~
2012年5月10日 第34号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
           ShimizuKazuo.com/Startyourengines.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
※このメールはStartyourengines.jpにご登録の皆様に送信しています。
=====================================================

緊急提言第一弾 京都の祇園で起きた交通事故から何を学ぶべきか

=====================================================

 京都で痛ましい交通事故が起きたと思っていたところ、連休を挟んで次々と悲惨な事故が起こりました。それぞれの事故に関連性はないかもしれませんが、ここまで偶然に大惨事が連続して起きると、日本のクルマ社会に天罰が下ったとのかと思ってしまいます。亡くなられた方々にはご冥福をお祈りしつつ、自動車で日々の糧を得ている身としては、今回の事故から何かを学び取り、再び悲惨な事故が起きないように警報を鳴らすことが自分の責任だと痛感しています。今回のメールマガジンはそれぞれの事故に関して私なりの見解を述べたいと思います。

 まず京都の祇園で起きた事故はどう考えるべきでしょうか。Youtubeを見るとタクシーと軽い追突を起こした後で、まるで逃げるように歩行者をなぎ倒し、細い路地を暴走するシーンが映っています。その様子はドライバーの運転は決してふらついているような感じではありませんでした。運転に関しては正常な能力を持っていたと思われます。しかし、その運転手がテンカン持ちだったころから、事故の原因が「適正な運転能力があったかどうか」に議論が集中しています。

 しかも警察の事故調査報告はまだ発表されていませんが、一部のメディアでは「電信柱に激突して、運転手は亡くなったが、右足はアクセルを踏んでいた形跡があるらしい」と囁かれています。

 詳細な検死と壊れたクルマを工学的に検証すれば、ぶつかる直前までアクセルを踏んでいたのか、ブレーキを踏んでいたのかは断定できるはずです。その意味でも医学と工学が連携した事故調査が不可欠なのですが、警察は交通事故をまず刑事責任としての犯人(原因)探しに終始しています。

 私がその映像を見たときに真っ先に浮かんだのが、アクセルとブレーキの踏み間違いがあったのではないかということです。タクシーと軽衝突を起こしてパニックになり、思わず踏んだブレーキペダルがアクセルペダルだったかもしれない……というのは軽自動車のアクセルペダルは左側に寄りやすい構造となっているので踏み間違いやすい構造なのです。

 もう一つ事故を未然に防ぐ可能性もあったと思います。そのチャンスは最初にタクシーと衝突した時です。エアバッグが備わっていたクルマなので、Gセンサーがついています。タクシーとの接触で衝突を関知したら、エンジンを止めてしまうか、あるいは10km/h前後でスピードリミッターを効かせることができたはずです。法律では定めていませんが、二次衝突を防ぐことは技術的には難しくありません。このように考えると祇園の事故から学ぶべきこは少なくありません。

 今回の事故から下記の4点を問題提起したいと考えています。

1 医学と工学が連携した事故調査が必要
2 事調査の結果は公開されるべき
3 ペダルの踏み間違いの可能性がある
4 二次衝突を防ぐシステムの実用化

次回は関越自動車道藤岡ジャンクションのバス事故について提言を述べたいと思います。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Startyourengines.jp最新映像・情報
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

CARトップ 筑波サーキットテスト2012春(前編) / CARTOP Tsukuba Circuit Test 2012 Spring(6分16秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/04/002830.php

CARトップ 筑波サーキットテスト2012春(後編) / CARTOP Tsukuba Circuit Test 2012 Spring(6分16秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/04/002848.php

CARトップ 筑波サーキットテスト2012春(番外編) / CARTOP Tsukuba Circuit Test 2012 Spring(12分50秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002856.php

GENROQ スーパーカー対決に密着取材! / GENROQ Circuit Test in Fuji Speedway(3分33秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/04/002831.php

マクラーレンMP4-12C総力取材!1 / MCLAREN MP4-12C(4分22秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/04/002846.php

マクラーレンMP4-12C総力取材!2 / MCLAREN MP4-12C(12分5秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/04/002849.php

マクラーレンMP4-12C総力取材!3 / MCLAREN MP4-12C(6分)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/04/002850.php

マクラーレンMP4-12C総力取材!4 / MCLAREN MP4-12C(5分16秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002851.php

フルスカイアクティブのCX-5がデビュー! / MAZDA CX-5 Debut(6分31秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002857.php

CX-5の強みは?開発・企画担当者に聞く / MAZDA CX-5 Debut(3分11秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002858.php

ポルシェ パナメーラSハイブリッド国際試乗会 / PORSCHE Panamera S Hybrid (4分16秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002870.php

使いやすさが魅力のルノー ウインド / RENAULT Wind (4分40秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002872.php

関越道 藤岡バス衝突事故検証に清水和夫が向った
http://www.startyourengines.jp/topics/2012/05/002869.php

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

2013年5月27日月曜日

【清水和夫メールマガジン】第33号 アーカイブス 2012.4.25

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
清水和夫メールマガジン~自動車大航海時代~
2012年4月25日 第33号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
           ShimizuKazuo.com/Startyourengines.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
※このメールはStartyourengines.jpにご登録の皆様に送信しています。
======================================================

東京大学トークショー2010 第2回

======================================================

 4月から2010年に行われた東大でのトークショーの様子をお届けしています。前回は電気自動車(EV)が内燃機関車よりも先に実用化されていたという話で終わりました。さあ、今回はどのような話題になるのでしょうか?

清水 そこに石油というものが出てきました。それを燃やして爆発させて、熱エネルギーで機械的な力に変換するエンジンが登場してから一気に普及しましたね。何がすぐれてたのかというと、パワー(トルク)と航続距離でした。これは電気駆動と内燃エンジンの効率を示しています。エンジンは100%のエネルギーを注入したときに、いきなり効率が21%に落ちます。ほとんどは排熱で捨てられるわけですが、その次にオルタネーターで1%のエネルギーが取られます。クラッチは当然熱を持ちますから、そこでもエネルギーロスが発生します。最終的にタイヤで使える力が20%前後になってしまいます。

加納舞(工学部3年) 大分低いですね。

清水 低いです。プリウスやディーゼルでは効率は多少よくなっていますが、一番わかりやすいのは、エンジンというのは温かい。だから燃やして、熱になって、捨てられている。ラジエーターを使うということは、そこでエネルギーを捨てていることに他ならないわけですね。ところが電気のほうは、充電してバッテリーからインバーターを介して、モーターで出力を取ってもまだ66%残っているわけです。これはアウディ社の試算ですが、最終的には65%前後の効率があるということです。20対65ですから効率では電気モーターにかないません。燃料電池が注目されたときに、効率が40%程度までいけるというので、世界中の自動車メーカーが水素燃料電池に目を向けたわけですが、エンジンではこの効率に限界があったわけです。では何故100年前に鉛バッテリーのEVからエンジンを搭載するガソリン車が普及したのか。この論点はしっかりと理解しておきたいと思います。ガソリン車などが使う液体燃料はエネルギー密度が高いのです。リチウムはニッケル水素よりもエネルギー密度が高いと言われていますが、まだとても低いのです。1kgのガソリンと60kgのリチウムイオンのバッテリーが同じぐらいのエネルギー密度です。

飯塚修平(工学部3年) 車に載せて走らせることを考えると、圧倒的にガソリンのほうが効率が優れているのですね。

清水 水素(hydrogen)と書いてありますが、実は水素のエネルギー密度は液体のガソリンよりも高いのです。水素の原子は小さくて、周期表の最初に出てきます。だからなかなか1カ所にためられないのですが、重量あたりに換算するとものすごくたくさんのエネルギーを持っています。ですから水素燃料電池車が注目されているのは電気駆動による効率とエネルギー密度の高さなのです。この両方が優秀なのです。

飯塚 これから水素に移っていけば、ガソリンと同じ質量でも長い距離を走ることができるようになっていくということですか?

清水 そうですね。ただ、水素は気体状態でためるのが難しいのですが、世界標準は700気圧に加圧した高圧水素です。気体エネルギーは、日本ではメタンガスなどを都市ガスで使っていますが、気体ガスを自動車で使うのはあまり慣れていません。500km(東京-京都の距離)を走っていけといったら、プリウスでは約20リッターの燃料で楽に行けます。タンクを入れても重量が20kgぐらいです。ところがリチウムだと約800kgのバッテリーを背負っていかなければいけない。ですから、エネルギー密度が小さいがゆえに、電気自動車の弱点は遠くまで行けないことです。しかし効率は16対62ぐらい
の関係で優れている。つまりそれぞれの技術には得手不得手があります。これをお互いに、いいところをうまくシナジーで補完する考え方がハイブリッドですが、今までのクルマにできなかったことができるようになるというのは、現在の正しい認識です。

飯塚 それぞれのエネルギーにいいところも悪いところもあって、それを組み合わせてお互いに補い合っていくのがハイブリッドの今後だということですね。

清水 もう一つの視点は、化石燃料の代表であるガソリンや軽油はエンジンで燃やしていました。しかし、化石燃料はいつまであるかわからないという枯渇の問題がクローズアップしてきました。二つ目の視点はCO2が温室効果ガスの原因の一つならば、それをどうやって押さえ込むかのか。その一つの答えとして、化石燃料から離脱していくような新しいエネルギーシフトの可能性が論じられているわけです。実はクルマの世界はいろいろなチャレンジが始まっています。電気自動車以外ではバイオマスですね。そのポテンシャルはとても大きいと思います。いま、ブラジルに行くとほとんどのクルマがエンジンにエタノールを使って走っています。

飯塚 トウモロコシか何かですか。

清水 少し前までは食べ物からバイオ燃料を作っていましたが、さすがに食糧の問題を抱えている新興国の人たちもいるので、なるべく食べられないものから作ろうという流れに変わってきています。ブラジルではほとんどの車がエタノールですが、少し前までE85といってガソリンを15%ぐらい残していたのですが、今はE100が主力になりそうです。つまり、ガソリンは要らなくなるのです。少し前まではエタノールだけではと低い温度のときにはエンジンがかかりにくかったのです。ですからブラジルで販売されるホンダ・シビックは0.7リットルだけガソリンタンクを持っています。温度が低くなったら自動的に0.7リットルのガソリンを噴いて、エンジンを始動していたのです。地球は一つですが、地域が変わるとその国々で使われているエネルギーは全く違います。ブラジルは南米大陸の約3分の2の土地を持っていますが、そのまま南下してアルゼンチンに入った瞬間、ほとんどの車が天然ガス自動車になってしまいます。エタノールではなく、その国のエネルギー政策で天然ガスやバイオマスあ選択されているのです。昔、イギリスとフォークランド紛争で戦争をしましたが、そのときに石油輸入制裁を受けました。そうすると石油が入ってこないから、アルゼンチンでは天然ガスで走る車にシフトしていったのです。南アフリカも実はアパルトヘイトのときに石油制裁を受けてガソリンが輸入制限されたので自国で採れる天然ガスから人工的な液体燃料をつくるフィッシャー・トロプッシュ法で作られる合成燃料が利用されていました。ですから国が変わると使うエネルギーは全く変わってしまいます。インドでは、「CNG」とタクシーと三輪車の車体に書いてありますが、デリーの市内の公共タクシーは天然ガスです。天然ガスでエンジンを燃やしているので、非常に排ガスがクリーンで、大気環境がよくなってきました。

加納 結構いろいろな車がエコなのですね。

 EV以外にもエコのやりかたにはさまざまな選択肢があるとわかりました。
次回は身近にあるエコについて考えてみたいと思います。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Startyourengines.jp最新映像・情報
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【DST#036】アルファ・ロメオ・ジュリエッタ・クアドリフォリオ・ヴェルデ vs シトロエンDS4スポーツシック(加減速篇) / ALFAROMEO Giulietta Quadrifoglio Verde vs CITROEN DS4 Sport Chic(5分44秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/04/dst036_vs_ds4_alfaromeo_giulie.php

【DST#036】アルファ・ロメオ・ジュリエッタ・クアドリフォリオ・ヴェルデ vs シトロエンDS4スポーツシック(ハイスピードライディング篇) / ALFAROMEO Giulietta Quadrifoglio Verde vs CITROEN DS4 Sport Chic
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/04/dst036_vs_ds4_alfaromeo_giulie_1.php

【DST#036】アルファ・ロメオ・ジュリエッタ・クアドリフォリオ・ヴェルデ vs シトロエンDS4スポーツシック(ダブルレーンチェンジ篇) / ALFAROMEO Giulietta Quadrifoglio Verde vs CITROEN DS4 Sport Chic
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/04/dst036_vs_ds4_alfaromeo_giulie_2.php

【DST#036】アルファ・ロメオ・ジュリエッタ・クアドリフォリオ・ヴェルデ vs シトロエンDS4スポーツシック(ウエット旋回ブレーキ篇) / ALFAROMEO Giulietta Quadrifoglio Verde vs CITROEN DS4 Sport Chic
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/04/dst036_vs_ds4_alfaromeo_giulie_3.php

【DST#035】BMW328iモダン vs メルセデス・ベンツC250アバンギャルド(加減速篇) / BMW 328i Modern vs MERCEDES-BENZ C250 Avantgarde(7分11秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/04/035.php

【DST#035】BMW328iモダン vs メルセデス・ベンツC250アバンギャルド(ハイスピードライディング篇) / BMW 328i Modern vs MERCEDES-BENZ C250 Avantgarde(4分56秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/04/dst035bmw328i_vs_c250_bmw_328i.php

【DST#035】BMW328iモダン vs メルセデス・ベンツC250アバンギャルド(ダブルレーンチェンジ篇) / BMW 328i Modern vs MERCEDES-BENZ C250 Avantgarde(3分7秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/04/dst035bmw328i_vs_c250_bmw_328i_1.php

【DST#035】BMW328iモダン vs メルセデス・ベンツC250アバンギャルド(旋回ブレーキ篇) / BMW 328i Modern vs MERCEDES-BENZ C250 Avantgarde(5分52秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/04/dst035bmw328i_vs_c250_bmw_328i_2.php

ジャガー最速のスポーツカーXKR-S サーキット試乗 / JAGUAR XKR-S(6分36秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/04/002815.php

【世界のモーターショー】ジュネーブショー2012リポート1 / The 82nd Geneva International Motor Show 2012 (9分45秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/04/002832.php

【世界のモーターショー】ジュネーブショー2012リポート2 / The 82nd Geneva International Motor Show 2012 (5分25秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/04/002833.php

【世界のモーターショー】ジュネーブショー2012リポート3 / The 82nd Geneva International Motor Show 2012 (6分5秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/04/002834.php

【世界のモーターショー】ジュネーブショー2012リポート4 / The 82nd Geneva International Motor Show 2012 (7分14秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/04/002839.php

【世界のモーターショー】ジュネーブショー2012リポート5 / The 82nd Geneva International Motor Show 2012 (7分36秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/04/002840.php

【世界のモーターショー】ジュネーブショー2012リポート6 / The 82nd Geneva International Motor Show 2012 (5分37秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/04/002841.php

【ENGINE試乗会2012】フェラーリ 458イタリア / FERRARI 458 ITALIA(5分51秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/04/002813.php

【ENGINE試乗会2012】マセラティ グラントゥリズモMCストラーレ / MASERATI GRANTURISMO MC STRADALE(3分18秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/04/002814.php

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

2013年5月11日土曜日

【清水和夫メールマガジン】第32号 アーカイブス 2012.4.10

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
清水和夫メールマガジン~自動車大航海時代~
2012年4月10日 第32号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
           ShimizuKazuo.com/Startyourengines.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
※このメールはStartyourengines.jpにご登録の会員に送信しています。
=====================================================

東京大学トークショー 第1回

=====================================================

 今回から数回にわけて2011年1月13日に東京大学で開催された「エコカーがもたらす新しいライフスタイル」と題して行われたトークショーの様子をお伝えしたいと思います。自動車がこれからの社会において新たなライフスタイルを牽引していくというテーマを掲げて、まずは自動車普及の歴史から始まりました。

飯塚修平(工学部3年) 僕は茨城のつくばから通っていて、地元ではクルマがないと大変不便ですので、大学1年のときに免許を取りました。実は家ではホンダのインサイトというハイブリッドカーに乗っているので、エコカーの関係のお話を聞けることで、今日はとても楽しみにしてまいりました。よろしくお願いします。

加納舞(工学部3年) はじめまして。私は飯塚君と同じ工学部システム創成学科3年の加納舞と申します。家では家族もあまり車に関心がありませんでしたが、エコカーなどが出てきたのでそろそろ買いかえようかなと思っています。今日はエコカーに詳しくなって帰りたいと思います。よろしくお願いします。

清水 よろしくお願いします。

飯塚 (スクリーン上の)写真に古そうな車が載っていますね。

清水 クルマの歴史はざっくり言うと100年です。厳密にいえば、考案したのは1886年のゴットリープ・ダイムラーとカール・ベンツなので約125年経ちますが、本格的に普及したのはヘンリー・フォードがつくったT型フォードでしょう。これがベルトコンベア方式で、世界で初めて量産され、価格が下がったことで普通の人たちも買えるようになりました。普及が始まったのは、このT型フォードからです。

飯塚 それは生産体制が変わって安くなったのでしょうか?

清水 そうですね。一品主義から大量生産が価格を下げたわけです。クルマはもともとヨーロッパから生まれたのですが、貴族社会の中ではどうしても貴族の人たちの乗り物として発展しました。ですからメリカの大衆車に対して欧州では高級車がクルマの出発点だったと思います。駅馬車が大陸移動の主な手段だったアメリカではガソリンスタンドも道路もありませんでしたが、T型フォードの普及と並んで、高速道路(サンフランシスコからニューヨーク間のフリーウエイ)やガソリンスタンドも普及させたのです。その後、クルマと道路と燃料という三つを同時に普及させたアメリカは自動車大国へと突き進むのです。

飯塚 アメリカ政府やクルマが大好きな人たちが動いたのでしょうか?

清水 当時、政府はもっと小さかったので、たぶん政府ではなかったでしょう。もともとは移民の人たちがアメリカに渡ってきたわけですが、馬車からクルマへと向かわせたのは、フロンティア精神だったのではないでしょうか。クルマがなかったのでクルマ好きもいなかったと思います。ヘンリー・フォードが最初にクルマをつくったときの名言は「これで仕事をしない乗り物にご飯を食べさせなくて済む」だそうです。

飯塚 仕事をしなくてもいいクルマですか。

清水 馬車の時代は仕事をしなくても(馬に)ご飯を食べさせなければいけなかった。クルマは走るときにだけ燃料を供給すればいいということです。

飯塚 走るときだけご飯を食べるということですね。

清水 それではヨーロッパではどの自動車から本格的に普及したのでしょうか。欧州は多様性のある国家の集合体なので簡単には説明にしくいのですが、ドイツを例に挙げれば、ポルシェ博士が作ったドイツの国民車(フォルクスワーゲン)であるビートルがきっかけだったと思います。皮肉にもヒットラーはポルシェ博士の自動車技術に対する才能を見出していました。日本では本格普及した国民車は戦後・昭和30年頃のスズキ自動車のスズライトだったわけです。

飯塚 なるほど。

清水 ハイブリッドではトヨタのプリウスが先行していて、EV(電気自動車)は三菱のアイ・ミーブや日産のリーフが有名です。しかし歴史を見ると、ガソリン車が発明されて実用化するまでの20~30年間、つまり20世紀初頭はEVの時代がありました。もちろん、鉛バッテリーでしたけどね。

飯塚 EVの時代があったのですね。

清水 もともとEVはガソリン車よりも先に実用化されていました。鉛バッテリーで100年ぐらい前から走っていたのです。「馬車→蒸気機関→EV→ガソリン車」という発展が正しい歴史認識です。もしガソリン車が進化できなかったら、もっとEVの時代が続いたかもしれませんね。

飯塚 当時のEVは効率がそれほどよくなかったのですか?

清水 効率よりも航続距離が、丸一日充電しても1~2時間しか走れなかったと思います。

 次回は電気駆動と内燃機関の効率の違いについて討論を行います。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Startyourengines.jp最新映像・情報
※Startyourengines.jpプレミアム会員のかたのみご覧いただけます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【ENGINE試乗会2012】マセラティ グラントゥリズモMCストラーレ / MASERATI GRANTURISMO MC STRADALE(3分18秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/04/002814.php

【ENGINE試乗会2012】フェラーリ 458イタリア / FERRARI 458 ITALIA(5分51秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/04/002813.php

【ENGINE試乗会2012】KTM X-BOW(5分54秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/04/002812.php

【ENGINE試乗会2012】ルノー・コレオス・プレミアム / RENAULT KOLEOS PREMIUM(5分2秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/04/002811.php

【ENGINE試乗会2012】フィアット500ツインエア・ラウンジ / FIAT 500 TWINAIR LOUNGE(5分16秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/04/002810.php

【ENGINE試乗会2012】ポルシェ・パナメーラSハイブリッド / PORSCHE PANAMERA S HYBRID(6分22秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/04/002809.php

【ENGINE試乗会2012】アウディA6 2.8FSI クワトロ / AUDI A6 2.8FSI QUATTRO(5分12秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/03/002808.php

【ENGINE試乗会2012】メルセデス・ベンツSLS AMGロードスター / MERCEDES-BENZ SLS AMG ROADSTER(3分0秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/03/002807.php

【ENGINE試乗会2012】ケイタラム・スーパーライトR500 / CATERHAM SUPERLIGHT R500(4分11秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/03/002806.php

【ENGINE試乗会2012】ランチア・イプシロン・ツインエア / LANCIA YPSILON TWINAIR DFN(6分48秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/03/002805.php

【ENGINE試乗会2012】アストン・マーチン・ヴィラージュ / ASTON MARTIN VIRAGE(6分7秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/03/002804.php

【ENGINE試乗会2012】ランボルギーニ ガヤルド / LAMBORGHINI GALLARDO LP560-4 BICOLORE(4分3秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/03/002803.php

【ENGINE試乗会2012】ボルボ V60 T6 AWD Rデザイン / VOLVO V60 T6 AWD R-DESIGN(2分23秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/03/002802.php

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━