2013年9月10日火曜日
【清水和夫メールマガジン】第40号 アーカイブス 2012.8.10
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清水和夫メールマガジン〜自動車大航海時代〜
2012年8月10日 第40号
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東京大学トークショー2010 第6回
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東大生たちとのトークもいよいよ佳境です。前回までの次世代車から先進技術に話題は変わります。
飯塚 交通事故の問題はやはり気になります。
清水 安全と環境は別物ではなくて同じモビリティの機能なのです。日本では昨年(2009年)死亡者の数が5000人を下回りました。都道府県別にいうと、今までは北海道と愛知県がワーストワン、ツーでした。東京都と神奈川県も多いですね。事故の死亡者数の問題は多角的です。ライフスタイルや救急救命も関係します。近年はエアバッグなどが充実したおかげでクルマそのものが安全になり、車内の死亡件数は減っていますが、逆にクルマの乗員以外の死者は増えています。
飯塚 歩いている方ですね。
清水 歩行者や自転車に乗っている人達ですね。もう少し細かく見ると6歳未満のお子さんと65歳以上のお年寄りが、自宅から半径500メートル以内で亡くなるケースが多いのです。
加納 最近、「ぶつからないクルマ」というCMをやっていますね。
飯塚 スバルのアイサイトという技術がわずか10万円で市販されました。
清水 これはメルセデス・ベンツの例ですが、前方はミリ波レーダーで障害物を検知し、ドライバーがわき見運転していても自動的にブレーキが介入します。厳密にはまず警報装置が鳴って、ドライバーの注意を喚起しますが、ドライバーが回避行動をしない場合は自動的に緊急ブレーキをかけます。こういう装置をスバルが実用化しました。これはもともとレクサスやホンダのレジェンドなども持っていましたが、20万、30万追加の費用が必要でした。それではなぜスバルが話題になったかというと、10万円で出したところがすごかったのです。その理由は高価なミリ波レーダーを使わずに、ステレオカメラだけで障害物を認識できるようにソフトを開発したのです。これが技術的なブレークスルーだったのです。ただ、交通事故の実態も国によって違います。ヨーロッパで世界一安全だと言われているクルマも日本では違うかもしれないし、日本の場合は歩行者の事故が多く、特に左折の時に自転車とかオートバイの巻き込み事故も多いです。
飯塚 僕はつくばの田舎のほうに住んでいて、高齢者で運転される方が多いのですが、結構危ない運転をされる方もいらっしゃいます。これからどんどん少子高齢化になっていく日本の中で、そういうIT技術は価値を高めていくのではないかと感じます。
清水 素晴らしい視点ですね。今、その問題がもっともホットです。しかしコンピューターにクルマの操縦をどこまで任せるのか、技術的な限界だけではなく、法律的な限界もあります。つまり「事故が起きたら誰の責任?」というような責任問題です。多くの事故はドライバーが原因なのでドライバーを処罰することが法律家にとってもっとも合理的なわけです。
飯塚 ペダルの踏み間違いはどうでしょうか
清水 踏み間違えはお年寄りばかりだと思っているでしょう。ところがデータを見ると若い人もいます。ペダルの踏み間違いだけで年間7000件の事故が起きています。昔のようにマニュアル車しかなかったときはもう少し緊張して乗っていましたが、機械が便利になって、オートマチックになって、人間がちょっとさぼっているところがあると思います。もう一つは、あまりにも都市の交通環境が悪く、アクセルとブレーキを頻繁に踏みかえていては、いつか人間の脳が混乱してしまうのですね。
清水 もう一つ高齢者の問題でいえば、いま高速道路の会社が一番悩ましいのは逆走事故です。海老名のサービスエリアに行くと、こちら側から出られないように進入禁止の看板がありますが、サービスエリアで間違って出てしまうケースはほとんどないそうです。本当の認知症というのは、いきなりそこでUターンしてしまうらしいです。家のガスコンロの火を消してきたか気にしながら走っていると、帰らなきゃいけないと思って突然止まってUターンしてしまう。間違ったと思っていないから、延々と左側(追い越し線側)を走るわけです。そういうケースが増えていると言っていました。
飯塚 高速で走っていると怖いですね。
清水 でも、もし自分の両親が車を運転するときに「おやじ、もう免許を返せよ」と言ったら、そのお年寄りたちは移動手段がなくなります。では今、何が移動手段としてあるかといったら、歩く以外で言うと時速6キロの電動車椅子しかありません。ジーッと歩道を走っているやつです。車に乗っていたお年寄りから免許を取り上げて、いきなり電動車椅子というのでは、病院に行ったり自分の好きなおばあちゃんに会いに行ったりできなくなる。時速20キロぐらいまでのEVをつくってあげれば、もう少し違ったライフスタイルができます。半径5キロ移動させてあげれば、十分お年寄りもやっていけると思います。東大の鎌田先生が機構長を務めるチームでは「ジェロントロジー(老齢学)」という研究が始まったようです。鎌田先生の論文では20年後には後期高齢者が2000万人を超えると言われています。自分が75歳になったときに電動車椅子かといったら嫌ですからね。しかし、自分がボケているという認識はないから、ポルシェなんかに乗っていたら危ないかもしれない。では何に乗ればいいのでしょうか? こうした高齢化社会が来ることが分かっているので、是非とも新しいモビリティを提案して、高齢化社会にふさわしいライフスタイルをつくり上げたいと思います。先進国はみんな日本の後ろからついてくるでしょう。
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【DST#042】ジャガーXKR-S vs メルセデス・ベンツC63AMGクーペ(加減速篇) / JAGUAR XKR-S Coupe vs MERCEDES-BENZ C 63 AMG Coupe(9分9秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/07/dst042xkrs_vs_c63amg_jaguar_xk.php
【DST#042】ジャガーXKR-S vs メルセデス・ベンツC63AMGクーペ(ハイスピードライディング篇) / JAGUAR XKR-S Coupe vs MERCEDES-BENZ C 63 AMG Coupe(4分49秒)
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【DST#042】ジャガーXKR-S vs メルセデス・ベンツC63AMGクーペ(ダブルレーンチェンジ篇) / JAGUAR XKR-S Coupe vs MERCEDES-BENZ C 63 AMG Coupe(4分47秒)
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【DST#042】ジャガーXKR-S vs メルセデス・ベンツC63AMGクーペ(旋回ブレーキ篇) / JAGUAR XKR-S Coupe vs MERCEDES-BENZ C 63 AMG Coupe(6分27秒)
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【DST#043】マツダCX-5 XD Lパッケージ vs マツダCX-5 20S(加減速篇) / MAZDA CX5 XD L Package vs MAZDA CX5 20S(9分19秒)
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【DST#043】マツダCX-5 XD Lパッケージ vs マツダCX-5 20S(ハイスピードライディング篇) / MAZDA CX5 XD L Package vs MAZDA CX5 20S(5分30秒)
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【DST#043】マツダCX-5 XD Lパッケージ vs マツダCX-5 20S(ダブルレーンチェンジ篇) / MAZDA CX5 XD L Package vs MAZDA CX5 20S(5分47秒)
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【DST#043】マツダCX-5 XD Lパッケージ vs マツダCX-5 20S(ウエット旋回ブレーキ篇) / MAZDA CX5 XD L Package vs MAZDA CX5 20S(5分26秒)
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【DST#番外篇】清水和夫のダイナミック・セイフティ・テスト教室(前篇) / Dynamic Safety Test Schhol(16分35秒)
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【DST#番外篇】清水和夫のダイナミック・セイフティ・テスト教室(後篇) / Dynamic Safety Test Schhol(14分49秒)
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【DST#番外篇】清水和夫のダイナミック・セイフティ・テスト教室(質疑応答篇) / Dynamic Safety Test Schhol(7分52秒)
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中学生ハイブリッド教室 / Hybrid Vehicle School(8分54秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/07/002958.php
シトロエンDS5発表会 / CITROEN DS5(3分15秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/07/002959.php
スカイアクティブGを都心で試す(前篇) / MAZDA CX-5 20S(8分24秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/07/002948.php
スカイアクティブGを都心で試す(後篇) / MAZDA CX-5 20S(7分9秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/07/002949.php
Wheel Talk! 第24回ホイールトーク「ゴールデンウイーク前後にあいついで発生した交通事故の考え方」part.1(8分34秒)
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清水 安全と環境は別物ではなくて同じモビリティの機能なのです。日本では昨年(2009年)死亡者の数が5000人を下回りました。都道府県別にいうと、今までは北海道と愛知県がワーストワン、ツーでした。東京都と神奈川県も多いですね。事故の死亡者数の問題は多角的です。ライフスタイルや救急救命も関係します。近年はエアバッグなどが充実したおかげでクルマそのものが安全になり、車内の死亡件数は減っていますが、逆にクルマの乗員以外の死者は増えています。
飯塚 歩いている方ですね。
清水 歩行者や自転車に乗っている人達ですね。もう少し細かく見ると6歳未満のお子さんと65歳以上のお年寄りが、自宅から半径500メートル以内で亡くなるケースが多いのです。
加納 最近、「ぶつからないクルマ」というCMをやっていますね。
飯塚 スバルのアイサイトという技術がわずか10万円で市販されました。
清水 これはメルセデス・ベンツの例ですが、前方はミリ波レーダーで障害物を検知し、ドライバーがわき見運転していても自動的にブレーキが介入します。厳密にはまず警報装置が鳴って、ドライバーの注意を喚起しますが、ドライバーが回避行動をしない場合は自動的に緊急ブレーキをかけます。こういう装置をスバルが実用化しました。これはもともとレクサスやホンダのレジェンドなども持っていましたが、20万、30万追加の費用が必要でした。それではなぜスバルが話題になったかというと、10万円で出したところがすごかったのです。その理由は高価なミリ波レーダーを使わずに、ステレオカメラだけで障害物を認識できるようにソフトを開発したのです。これが技術的なブレークスルーだったのです。ただ、交通事故の実態も国によって違います。ヨーロッパで世界一安全だと言われているクルマも日本では違うかもしれないし、日本の場合は歩行者の事故が多く、特に左折の時に自転車とかオートバイの巻き込み事故も多いです。
飯塚 僕はつくばの田舎のほうに住んでいて、高齢者で運転される方が多いのですが、結構危ない運転をされる方もいらっしゃいます。これからどんどん少子高齢化になっていく日本の中で、そういうIT技術は価値を高めていくのではないかと感じます。
清水 素晴らしい視点ですね。今、その問題がもっともホットです。しかしコンピューターにクルマの操縦をどこまで任せるのか、技術的な限界だけではなく、法律的な限界もあります。つまり「事故が起きたら誰の責任?」というような責任問題です。多くの事故はドライバーが原因なのでドライバーを処罰することが法律家にとってもっとも合理的なわけです。
飯塚 ペダルの踏み間違いはどうでしょうか
清水 踏み間違えはお年寄りばかりだと思っているでしょう。ところがデータを見ると若い人もいます。ペダルの踏み間違いだけで年間7000件の事故が起きています。昔のようにマニュアル車しかなかったときはもう少し緊張して乗っていましたが、機械が便利になって、オートマチックになって、人間がちょっとさぼっているところがあると思います。もう一つは、あまりにも都市の交通環境が悪く、アクセルとブレーキを頻繁に踏みかえていては、いつか人間の脳が混乱してしまうのですね。
清水 もう一つ高齢者の問題でいえば、いま高速道路の会社が一番悩ましいのは逆走事故です。海老名のサービスエリアに行くと、こちら側から出られないように進入禁止の看板がありますが、サービスエリアで間違って出てしまうケースはほとんどないそうです。本当の認知症というのは、いきなりそこでUターンしてしまうらしいです。家のガスコンロの火を消してきたか気にしながら走っていると、帰らなきゃいけないと思って突然止まってUターンしてしまう。間違ったと思っていないから、延々と左側(追い越し線側)を走るわけです。そういうケースが増えていると言っていました。
飯塚 高速で走っていると怖いですね。
清水 でも、もし自分の両親が車を運転するときに「おやじ、もう免許を返せよ」と言ったら、そのお年寄りたちは移動手段がなくなります。では今、何が移動手段としてあるかといったら、歩く以外で言うと時速6キロの電動車椅子しかありません。ジーッと歩道を走っているやつです。車に乗っていたお年寄りから免許を取り上げて、いきなり電動車椅子というのでは、病院に行ったり自分の好きなおばあちゃんに会いに行ったりできなくなる。時速20キロぐらいまでのEVをつくってあげれば、もう少し違ったライフスタイルができます。半径5キロ移動させてあげれば、十分お年寄りもやっていけると思います。東大の鎌田先生が機構長を務めるチームでは「ジェロントロジー(老齢学)」という研究が始まったようです。鎌田先生の論文では20年後には後期高齢者が2000万人を超えると言われています。自分が75歳になったときに電動車椅子かといったら嫌ですからね。しかし、自分がボケているという認識はないから、ポルシェなんかに乗っていたら危ないかもしれない。では何に乗ればいいのでしょうか? こうした高齢化社会が来ることが分かっているので、是非とも新しいモビリティを提案して、高齢化社会にふさわしいライフスタイルをつくり上げたいと思います。先進国はみんな日本の後ろからついてくるでしょう。
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中学生ハイブリッド教室 / Hybrid Vehicle School(8分54秒)
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シトロエンDS5発表会 / CITROEN DS5(3分15秒)
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2013年8月27日火曜日
【清水和夫メールマガジン】第39号 アーカイブス 2012.7.25
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清水和夫メールマガジン〜自動車大航海時代〜
2012年7月25日 第39号
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今回はEVがもたらす自動車という“モノ”の再発明についてのお話です。
清水 ヨーロッパの各都市ではもう既にいろいろな社会実験が始まっていますが、面白いのはアウディの例です。スマートフォンを車の中にセットし、そこから情報を双方向で得ます。皆さんが町の中心部に行きたいと思ったときに、何kWhぐらいのエネルギーを残しておけばEV走行で町の中心部まで行けるのでしょうか。そんなややこしい計算はすべてカーナビと連動してクルマ側から情報提供します。そのときに高低差も読めるカーナビがあれば、データはもっと信頼できます。もし下り坂だったらバッテリーがなくても行けるわけですからね。もはやカーナビはもはや道路情報だけではなく、クルマの司令塔にな
っています。
飯塚 そこからITで操作していくわけですか。
清水 そうです。そのときにスマートフォンが重要な役割を示すと言われています。これはスマートのEVの社会実験ですが、プジョーのEVのコンセプトカーでは、iPhoneを入れています。これをカーシェアリングしたときに、自分の情報がここからインターフェースできますが、iPhoneとEVを連動させてどれだけエネルギーを必要とするかとか、今アウディが開発している新型Q5というSUV車はハイブリッドもありますが、すごいのはカーナビの中に「あと何キロEVで走れる」という正確なデータが提供されます。もちろん登りと下りを考慮しますけど。
飯塚 平面ではなく立体でとらえているのですね。
清水 立体でとらえます。何故ならばEVは下り坂では位置エネルギーを電気エネルギーに変換できるからです。ですから高いところにいれば、空になっても発電しながら帰ってこれる。ヨーロッパのポルシェやアウディ、メルセデスのエンジニアたちは、エコカーとしてのEVをつくっているという感じではありません。新しい自動車をつくると燃えています。アウディは「新しい電気駆動、つまりeクワトロ」だと考えているのです。今のクワトロシステムは1980年にデビューしましたが、今度は「僕たちが21世紀のクワトロをつくる」と意気込んでいます。つまり電気駆動という新しい駆動方式の可能性を見出
したわけです。
飯塚 エコというと節約とか我慢というような辛い印象を抱くこともありますが、彼らにとってエコは自分たちのロマン、目指す方向の先にあるものだととらえているのですね。
清水 100年間エンジンと四つのタイヤという枠の中で進化してきたクルマに新しい発想はなかなかでてきませんでした。しかし彼らはその常識を壊してEVという技術を使っていかに新しい価値をつくるのに多きな喜びを見出しています。エンジニアのいろいろなワークショップに行ったときに、欧州メーカーは非常に若いエンジニアでした。EVのデザインは大きなエンジンがないのでスタイリングも自由に設計できます。
飯塚 今までのエンジンの熱の問題もなくなったので、デザインの自由の幅が広がっていく感じですか?
清水 そうですね。モーターは四箇所にわけて搭載できるし、バッテリーもどこにでも搭載できますね。ここ5年以内にたぶん世界はものすごく変わってくると思います。今、街中でフェラーリやポルシェが来て、交差点でバババッと音を出すのがカッコいいと目立ちたがり屋もいますが、これからは交差点でエンジンがとまるのが格好よくて、ワンワン音がしていたら「あれ、壊れたのかな?」「何故エンジンがとまらないの?」と思うようなパラダイムの変化が起きてくると思います。まさに天動説から地動説ですね。
飯塚 (写真を見て)ここは雪国ですか?
清水 これは白川郷です。ちょうど去年の今ごろ、ハイブリッドで雪道を走ったらどうなるかを試してみました。
飯塚 これはプリウスのプラグインですか?
清水 そうです。プラグインの実験車ですが、一つ発見したのは、電気駆動のトラクション性能はエンジンよりも優れているということです。
飯塚 トラクション性能というのは何ですか?
清水 タイヤが路面をグリップする力です。エンジンの力がタイヤを介して路面に伝わります。この時のタイヤと路面の摩擦力と駆動する力となります。路面がアイスバーンだとデリケートなアクセルワークをしてもどうしてもタイヤが路面をスリップしてしまいます。ところがEVで加速するとタイヤのブロック一個ずつが路面に丁寧に食いつくような感じになります。その結果、タイヤが滑りにくく、トラクション性能が向上するのです。エンジンは爆発力を回転力にしているので、実はどうしても回転ムラ、つまりトルク変動が起きてしまいますが、EVでは変動が少なく、一定のスムーズなトルクが出ると、実はタイヤの能力はまだ高いことがわかりました。エンジン車では登れない坂道でもEVなら楽に登れることを経験しました。ということはEVは滑りやすい雪道に強いのです。しかし、EV車に備わっているタイヤは転がり抵抗が少ない(燃費がよい)エコタイヤを履いているケースが多いので、この種のタイヤは滑りやすいウェット路面に弱いのですね。スタッドレスタイヤを履けば別ですが。
飯塚 EVは雪の上でも力を滑らかに出していけるけれど、エンジンは一気にガーンと出てしまうのですね。
清水 人間がアクセルで燃料の噴射量を決めて、その結果、高圧になったシリンダーで爆発する。この熱から機械に変換されるエネルギーはとても大きいのですが、あまりに唐突的かもしれませんね。しかし、モーターは電流に比例してトルクが得られるので、細かく制御しやすいのです。EVのスノードライブはバッテリーが寒さに弱いところはありましたが、とても面白かったです。
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【DST#041】スバルBRZ S vs ポルシェ・ケイマン(加減速篇) / SUBARU BRZ S vs PORSCHE Cayman(8分50秒)
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ソウルサーチャーズ特別対談 清水和夫×石井昌道1(12分57秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/07/002903.php
ソウルサーチャーズ特別対談 清水和夫×石井昌道2/3(8分34秒)
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ソウルサーチャーズ特別対談 清水和夫×石井昌道3/3(9分31秒)
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小排気量の旗艦車 / PEUGEOT 508 SW Allure(10分20秒)
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三菱からもプラグイン・ハイブリッドが登場! / Mitsubishi Concept PX-MiEV?U(8分17秒)
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四駆のフェラーリ / FERRARI FF(8分31秒)
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アメリカに似合うドイツ製SUV / MERCEDES-BENZ ML Class AMG(4分42秒)
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総アルミ作りのメルセデス・オープン / MERCEDES-BENZ SL Class(5分52秒)
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【DST#番外篇】清水和夫のダイナミック・セイフティ・テスト教室(前篇) / Dynamic Safety Test Schhol(16分35秒)
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【Start Your Engines Chronicles 2001】スバル・レガシィEチューンインプレション〜欧州風味のレガシィ〜 / SUBARU LEGACY E tune (9分14秒)
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清水和夫メールマガジン〜自動車大航海時代〜
2012年7月25日 第39号
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東京大学トークショー2010 第5回
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今回はEVがもたらす自動車という“モノ”の再発明についてのお話です。
清水 ヨーロッパの各都市ではもう既にいろいろな社会実験が始まっていますが、面白いのはアウディの例です。スマートフォンを車の中にセットし、そこから情報を双方向で得ます。皆さんが町の中心部に行きたいと思ったときに、何kWhぐらいのエネルギーを残しておけばEV走行で町の中心部まで行けるのでしょうか。そんなややこしい計算はすべてカーナビと連動してクルマ側から情報提供します。そのときに高低差も読めるカーナビがあれば、データはもっと信頼できます。もし下り坂だったらバッテリーがなくても行けるわけですからね。もはやカーナビはもはや道路情報だけではなく、クルマの司令塔にな
っています。
飯塚 そこからITで操作していくわけですか。
清水 そうです。そのときにスマートフォンが重要な役割を示すと言われています。これはスマートのEVの社会実験ですが、プジョーのEVのコンセプトカーでは、iPhoneを入れています。これをカーシェアリングしたときに、自分の情報がここからインターフェースできますが、iPhoneとEVを連動させてどれだけエネルギーを必要とするかとか、今アウディが開発している新型Q5というSUV車はハイブリッドもありますが、すごいのはカーナビの中に「あと何キロEVで走れる」という正確なデータが提供されます。もちろん登りと下りを考慮しますけど。
飯塚 平面ではなく立体でとらえているのですね。
清水 立体でとらえます。何故ならばEVは下り坂では位置エネルギーを電気エネルギーに変換できるからです。ですから高いところにいれば、空になっても発電しながら帰ってこれる。ヨーロッパのポルシェやアウディ、メルセデスのエンジニアたちは、エコカーとしてのEVをつくっているという感じではありません。新しい自動車をつくると燃えています。アウディは「新しい電気駆動、つまりeクワトロ」だと考えているのです。今のクワトロシステムは1980年にデビューしましたが、今度は「僕たちが21世紀のクワトロをつくる」と意気込んでいます。つまり電気駆動という新しい駆動方式の可能性を見出
したわけです。
飯塚 エコというと節約とか我慢というような辛い印象を抱くこともありますが、彼らにとってエコは自分たちのロマン、目指す方向の先にあるものだととらえているのですね。
清水 100年間エンジンと四つのタイヤという枠の中で進化してきたクルマに新しい発想はなかなかでてきませんでした。しかし彼らはその常識を壊してEVという技術を使っていかに新しい価値をつくるのに多きな喜びを見出しています。エンジニアのいろいろなワークショップに行ったときに、欧州メーカーは非常に若いエンジニアでした。EVのデザインは大きなエンジンがないのでスタイリングも自由に設計できます。
飯塚 今までのエンジンの熱の問題もなくなったので、デザインの自由の幅が広がっていく感じですか?
清水 そうですね。モーターは四箇所にわけて搭載できるし、バッテリーもどこにでも搭載できますね。ここ5年以内にたぶん世界はものすごく変わってくると思います。今、街中でフェラーリやポルシェが来て、交差点でバババッと音を出すのがカッコいいと目立ちたがり屋もいますが、これからは交差点でエンジンがとまるのが格好よくて、ワンワン音がしていたら「あれ、壊れたのかな?」「何故エンジンがとまらないの?」と思うようなパラダイムの変化が起きてくると思います。まさに天動説から地動説ですね。
飯塚 (写真を見て)ここは雪国ですか?
清水 これは白川郷です。ちょうど去年の今ごろ、ハイブリッドで雪道を走ったらどうなるかを試してみました。
飯塚 これはプリウスのプラグインですか?
清水 そうです。プラグインの実験車ですが、一つ発見したのは、電気駆動のトラクション性能はエンジンよりも優れているということです。
飯塚 トラクション性能というのは何ですか?
清水 タイヤが路面をグリップする力です。エンジンの力がタイヤを介して路面に伝わります。この時のタイヤと路面の摩擦力と駆動する力となります。路面がアイスバーンだとデリケートなアクセルワークをしてもどうしてもタイヤが路面をスリップしてしまいます。ところがEVで加速するとタイヤのブロック一個ずつが路面に丁寧に食いつくような感じになります。その結果、タイヤが滑りにくく、トラクション性能が向上するのです。エンジンは爆発力を回転力にしているので、実はどうしても回転ムラ、つまりトルク変動が起きてしまいますが、EVでは変動が少なく、一定のスムーズなトルクが出ると、実はタイヤの能力はまだ高いことがわかりました。エンジン車では登れない坂道でもEVなら楽に登れることを経験しました。ということはEVは滑りやすい雪道に強いのです。しかし、EV車に備わっているタイヤは転がり抵抗が少ない(燃費がよい)エコタイヤを履いているケースが多いので、この種のタイヤは滑りやすいウェット路面に弱いのですね。スタッドレスタイヤを履けば別ですが。
飯塚 EVは雪の上でも力を滑らかに出していけるけれど、エンジンは一気にガーンと出てしまうのですね。
清水 人間がアクセルで燃料の噴射量を決めて、その結果、高圧になったシリンダーで爆発する。この熱から機械に変換されるエネルギーはとても大きいのですが、あまりに唐突的かもしれませんね。しかし、モーターは電流に比例してトルクが得られるので、細かく制御しやすいのです。EVのスノードライブはバッテリーが寒さに弱いところはありましたが、とても面白かったです。
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【DST#041】スバルBRZ S vs ポルシェ・ケイマン(加減速篇) / SUBARU BRZ S vs PORSCHE Cayman(8分50秒)
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ソウルサーチャーズ特別対談 清水和夫×石井昌道1(12分57秒)
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ソウルサーチャーズ特別対談 清水和夫×石井昌道2/3(8分34秒)
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ソウルサーチャーズ特別対談 清水和夫×石井昌道3/3(9分31秒)
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小排気量の旗艦車 / PEUGEOT 508 SW Allure(10分20秒)
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三菱からもプラグイン・ハイブリッドが登場! / Mitsubishi Concept PX-MiEV?U(8分17秒)
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四駆のフェラーリ / FERRARI FF(8分31秒)
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アメリカに似合うドイツ製SUV / MERCEDES-BENZ ML Class AMG(4分42秒)
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総アルミ作りのメルセデス・オープン / MERCEDES-BENZ SL Class(5分52秒)
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【DST#番外篇】清水和夫のダイナミック・セイフティ・テスト教室(前篇) / Dynamic Safety Test Schhol(16分35秒)
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2013年8月13日火曜日
【清水和夫メールマガジン】第38号 アーカイブス 2012.7.10
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清水和夫メールマガジン~自動車大航海時代~
2012年7月10日 第38号
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TPP報道について思うこと
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今回のメールマガジンでは東大のトークショーリポートを一旦中断し、いまだに報道が過熱しているTPP(環太平洋パートナーシップ協定)について書きたいと思います。
今更説明する必要はないかもしれませんが、TPPとは加盟国間の関税撤廃によって市場の拡大を目的とする経済的枠組みです。それによって自国の農業などが圧迫され、食糧自給率の低下が懸念されるなど様々な問題をはらむ重要な決断が求められています。
しかし、こと自動車に関する日本の大手メディアの報道を聞いていて、違和感を感じるのは私だけでしょうか。大手メディアは軽自動車をヤリ玉に挙げて、「日本独自の軽自動車規格が自由貿易の弊害となっている、とアメリカが主張している」と報道しています。1980年代の日米関係ならいざしらず、現在の日米自動車産業はそれぞれに新しいビジネスモデルを実践しているのです。ビッグ3のひとつであるGMは一旦破綻し、生まれ変わっているのに、なぜそのような軽自動車バッシングをするのだろうかと疑問に感じていました。
ことの発端は2011年12月、野田佳彦首相がハワイで「TPP加盟」を表明したことから始まりました。ワシントンでは様々な議論が吹き出し、セクターごとに通商部はヒアリングを始めました。そして、自動車産業部門ではビッグ3を代弁する米国自動車政策会議(AAPC)が日本のTPP参加を反対しました。ここまで日本の大手メディアの報道は正しいかったのですが、その理由を「軽自動車規格が閉鎖的で貿易障壁となっている」と報じてしまったのです。
しかし、その理由はまったく理にかなっていません。軽自動車は日本独自の規制がありますが、どのメーカーにも平等にルールは適応されています。実際にメルセデス・ベンツは初代スマートを軽自動車の規格に則した仕様にして日本で販売したことがあります。
日本市場が輸入車に閉鎖的といいますが、逆の理由は思い当たるふしがあります。こと自動車の認可に関しては、むしろ輸入車だからという理由だけで、かなりの「お目こぼし」があるのです。わかりやすい例では左ハンドルが堂々と走れますし、左ハンドル用に有料道路の料金所も設計されています。しかも少量輸入自動車に適用されるPHPという簡易輸入制度の対象車にもエコカー補助金が与えられているほどです。
関税は日本に輸入されるクルマはゼロですが、アメリカは乗用車に2.5%、トラックに10%、しかも州によってはゼロエミッション車のある一定の割合で販売しないと普通の車が売れないというZEV法(ゼロエミッション法)が存在するのです。いったいどちらが閉鎖的なのでしょうか。
そこでGMの広報部に取材してみると「日本の軽自動車制度に関してアメリカは中立です」と言い切りました。その発言はGMだけの意志ではなくアメリカの自動車業界を代表したものと理解してもかまわないとのことでした。
ネットなどにも記載されていますが、AAPCは次のように反対の理由を説明しています。その一つは「日本がTPPに加盟すると交渉が遅れることを懸念」しているのです。1年ずつしかもたない政権では信用できないという意味なのでしょうか。もう一つの理由は「政府の為替介入」は自由貿易に反するということです。この2点がアメリカ側の主張なのです。
もちろんTPPへの日本加盟の是非を巡る問題は日本の国会でも議論されていました。2月の衆議院予算委委員会では田中康夫議員が軽自動車問題を引き合いに出して、自らのTPP加盟反対を説いていましたが、実際には軽自動車規格はアメリカで問題になっていなかったのです。その点では田中議員も日本大手メディアの間違った報道の犠牲者になってしまったといえるのではないでしょうか。いっぽうで安住淳財務大臣が正々堂々と「(1ドル=)75円63銭で介入を指示し、78円20銭でやめた」と発言してしまいました。これこそがアメリカ側の反対理由なのです。
今回のメールマガジンではTPPに関して日本の大手メディアの報道が間違っていることを指摘しましたが、国会でも間違った議論があり、さすがにアメリカ側も日本の報道に驚いているようです。
さて、そもそもTPPに日本が加盟する必要があるのかどうか、メリットとデメリットを精査する必要があります。現在、アジアにおける日本の自動車産業はとても上手に立ち回っているので、あえてTPPに加盟してもアメリカの利益が優先するだけではないでしょうか。円高で海外現地生産が加速する日本の自動車産業にとって、TPP加盟は重要案件ではないように思えます。経団連の一員である自動車メーカーに正式に聞けば賛成と答えるに違いありません。しかし、賢明な記者ならホンネを探ることはそう難しくないでしょう。
※本稿は『ENGINE』(新潮社、2012年4月号)に掲載された原稿に加筆修正を加えたものです。
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Wheel Talk! 第23回ホイールトーク「エネルギー問題と日本自動車メーカーの生きる道」(34分18秒)
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【Start Your Engines Chronicles 1999】スバルB4ヨーロッパを走る/ SUBARU B4 Drive in Europe(16分15秒)
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【Start Your Engines Chronicles 1997】 スバルが考える未来のコンセプト / SUBARU Concept Models 1997 (8分30秒)
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2012年7月10日 第38号
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もちろんTPPへの日本加盟の是非を巡る問題は日本の国会でも議論されていました。2月の衆議院予算委委員会では田中康夫議員が軽自動車問題を引き合いに出して、自らのTPP加盟反対を説いていましたが、実際には軽自動車規格はアメリカで問題になっていなかったのです。その点では田中議員も日本大手メディアの間違った報道の犠牲者になってしまったといえるのではないでしょうか。いっぽうで安住淳財務大臣が正々堂々と「(1ドル=)75円63銭で介入を指示し、78円20銭でやめた」と発言してしまいました。これこそがアメリカ側の反対理由なのです。
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2013年7月25日木曜日
【清水和夫メールマガジン】第37号 アーカイブス 2012.6.25
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清水和夫メールマガジン~自動車大航海時代~
2012年6月25日 第37号
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東京大学トークショー2010 第4回
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前回はEVについて語り合いましたが今回はヨーロッパの新しいモビリティの可能性を日本にあてはめて考えてみました。
清水 パリ市内の「ヴェリブ」というレンタル自転車は、フランスの各都市にあり、乗り捨て自由です。
加納 返さなくていいのですか?
清水 いや、返しますよ(笑)。
加納 借りた場所でなくても、決まった場所に返せばいいのですね。
清水 そうです。日本でいえば地下鉄駅の至るところに駐輪場が設置されているので、そこで返せばいい。借りるときもPASMOのようなカードで決済が可能です。来年あたりからこれがリチウムを使った電動アシスト自転車に変わりそうです。
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2012年6月25日 第37号
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清水 パリ市内の「ヴェリブ」というレンタル自転車は、フランスの各都市にあり、乗り捨て自由です。
加納 返さなくていいのですか?
清水 いや、返しますよ(笑)。
加納 借りた場所でなくても、決まった場所に返せばいいのですね。
清水 そうです。日本でいえば地下鉄駅の至るところに駐輪場が設置されているので、そこで返せばいい。借りるときもPASMOのようなカードで決済が可能です。来年あたりからこれがリチウムを使った電動アシスト自転車に変わりそうです。
これまではお年寄りが乗れなかったけれど、電動アシストだったら乗れるので、ひと漕ぎで15km/hぐらいまで出るものを普及させようとしています。その先に電動スクーターがあって、さっき言った二人乗りのコミューターカーをカーシェアリングでやっていきたいというのがフランスの新しい計画の中に入っています。
飯塚 町もどんどん変わっていっているのですね。
清水 町を変えないと、新しいモビリティは絶対に普及できません。しかし、日本ではこの「町を変える」という発想はなかなかありません。
飯塚 難しそうですね。
清水 日本では都市は誰が作るのでしょうか。国土交通省の旧建設省である道路局は高速道路と国道を所轄しますが、県道や市道もあるので、横串を通しにくいですね。
飯塚 クルマだけではなく、都市設計を含めて連携して考えていけなければいけないということですね。
清水 ヨーロッパは今の話ではCIVITAS(City Vitality Sustainability)というEUの元気がでる町作りプロジェクトがあります。
飯塚 町もどんどん変わっていっているのですね。
清水 町を変えないと、新しいモビリティは絶対に普及できません。しかし、日本ではこの「町を変える」という発想はなかなかありません。
飯塚 難しそうですね。
清水 日本では都市は誰が作るのでしょうか。国土交通省の旧建設省である道路局は高速道路と国道を所轄しますが、県道や市道もあるので、横串を通しにくいですね。
飯塚 クルマだけではなく、都市設計を含めて連携して考えていけなければいけないということですね。
清水 ヨーロッパは今の話ではCIVITAS(City Vitality Sustainability)というEUの元気がでる町作りプロジェクトがあります。
すごく面白い政策で、その先駆者的な役割を果たしたのがフランスのナント市です。大西洋に面し、造船が得意な町でしたが、不況で町の中心部が疲弊して非常にひどい状態になりました。それが、モビリティを変えることによって新しい町をつくり上げたのです。ここは町の中心部を30km/hと決めたので、路面電車、バス、クルマ、オートバイ、自転車、歩行者などがお互いに空気を読みながら渡ります。
そう、信号機がないのです。場所によってはゾーン15km/h、大方中心部はゾーン30km/h。旧市街の入り口にはインテリジェントボラードといって鉄柱が路面からニョキニョキ生えてきて、そこで生活している人しか入れさせない。こういう新しい都市計画が10年ぐらい前から着々と進んでいて、こういう中に新しいEVを入れるとものすごく生活が変わります。
排ガスは綺麗になるし、騒音も少ない。信号がないから景観もいい。つまり、すごしやすい町ができるのです。日本の場合はどうしても自動車やハードウエアのほうの話が先行して、都市計画といっても40年たっても変えられないようなものがたくさんあります。もう町とセットで変えていかないと新しいモビリティ社会は手に入れることはできないと思います。
加納 日本では「町を変えていこう」という政策は、まだ進んでいないのですか?
清水 一部の地方都市、例えば富山のようにLRT(ライトレールトランジット)という路面電車を入れたところもあります。首長さんたちの権限でいろいろなことができるのですが、今はどこの地方もお金がないし、どうしても中央政府に頼りがちになっていくと、中央からの指示待ちになる。例えばスズキの本社がある浜松は、30年前にトランジットモールを計画して今でもできていません。
加納 大分遅いですね。
清水 だから町の中心部がどんどん疲弊していってしまいます。逆に町の中心部は生活空間と割り切って、自動車の流入制限を実施するとかえって町に活況が出る。そういうことが今ヨーロッパで行われています。
加納 日本では「町を変えていこう」という政策は、まだ進んでいないのですか?
清水 一部の地方都市、例えば富山のようにLRT(ライトレールトランジット)という路面電車を入れたところもあります。首長さんたちの権限でいろいろなことができるのですが、今はどこの地方もお金がないし、どうしても中央政府に頼りがちになっていくと、中央からの指示待ちになる。例えばスズキの本社がある浜松は、30年前にトランジットモールを計画して今でもできていません。
加納 大分遅いですね。
清水 だから町の中心部がどんどん疲弊していってしまいます。逆に町の中心部は生活空間と割り切って、自動車の流入制限を実施するとかえって町に活況が出る。そういうことが今ヨーロッパで行われています。
ヨーロッパがプラグインにものすごく力を入れているのは、来年あたりベルリンのブランデンブルク門のあたりをグリーンエリアに指定して、エンジンのピストンが動いていたら流入させないという政策を考えています。今、ロンドンでは渋滞のためにコンジェスチョン・チャージ(渋滞税)があり、市内に入るときには1500円とか2000円払わなくてはなりません。それがやがてグリーン規制に変わっていくだろうというわけです。
パリ、ロンドン、ローマ、ミラノ、ベルリン、フランクフルト、ミュンヘンなどでは、町の中心部は生活者のためのエリアなので、60km/h以上のスピードで走るクルマの騒音や排気ガスを抑えてしまおうという取り組みが行われるでしょう。EVだったら町の中心部に入れるという基礎をつくろうとしています。まさに都市とモビリティの新しい関係が始まろうとしています。
今、ヨーロッパではハイブリッドなどの技術は燃費をよくするだけではなく、プラグインなどに拡張し、外部電源から充電した電力で距離10kmとか20kmという距離をエンジンを使わずに走れればゼロエミッションのEVと同じ意味を持ちます。
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【DST#040】ポルシェ911カレラS vs ポルシェ911カレラ4GTS(加減速篇) / PORSCHE 911 Carrera S vs PORSCHE 911 Carrera 4 GTS(7分8秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/06/dst040911s_vs_9114gts_porsche.php
【DST#040】ポルシェ911カレラS vs ポルシェ911カレラ4GTS(ハイスピードライディング篇) / PORSCHE 911 Carrera S vs PORSCHE 911 Carrera 4 GTS(5分0秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/06/post_4.php
【DST#040】ポルシェ911カレラS vs ポルシェ911カレラ4GTS(ダブルレーンチェンジ篇) / PORSCHE 911 Carrera S vs PORSCHE 911 Carrera 4 GTS(4分20秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/06/post_5.php
【DST#040】ポルシェ911カレラS vs ポルシェ911カレラ4GTS(旋回ブレーキ篇) / PORSCHE 911 Carrera S vs PORSCHE 911 Carrera 4 GTS(5分28秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/06/dst040911s_vs_9114gts_porsche_1.php
緊急ディスカッション1 「最新の自動車技術で事故は防げたのか」(37分23秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002928.php
緊急ディスカッション2 「最新の自動車技術で事故は防げたのか」(22分59秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002929.php
スバル・レガシィマイナーチェンジ開発者インタビュー前篇/SUBARU Legacy Interview(6分56秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002919.php
スバル・レガシィマイナーチェンジ開発者インタビュー後篇/SUBARU Legacy Interview(6分22秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002920.php
トヨタ・ドライビング・シミュレーター / TOYOTA Driving Simulator(7分9秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002916.php
英国車最高峰を味わう / BENTLEY Continetal GTC(9分38秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002906.php
マツダCX-5パワートレーン担当者に聞く(8分2秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002898.php
【Start Your Engines Chronicles 1999】ホンダ・ラグレイトとバモスに試乗 / HONDA Lagreat and Vamos(28分33秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002917.php
【Start Your Engines Chronicles 1998】 プジョー406クーペ / Peugeot coupe 406(6分24秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002927.php
【Start Your Engines Chronicles 1998】アルファ・ロメオ156の魅力を探る / Alfa Romeo 156(9分22秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002926.php
【Start Your Engines Chronicles 1998】スバル車カスタマイズの楽しみ方/ PROVA Customize (12分29秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002913.php
【Start Your Engines Chronicles 1998】プレステ グランツーリスモ対決 !!/ A Race in PlayStation Gran Turismo (13分39秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/06/002912.php
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2013年7月12日金曜日
【清水和夫メールマガジン】第36号 アーカイブス 2012.6.10
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清水和夫メールマガジン~自動車大航海時代~
2012年6月10日 第36号
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ShimizuKazuo.com/Startyourengines.jp
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東京大学トークショー2010 第3回
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前回はさまざまなエコカーがあるという話題でしたが、今回はEVについてその可能性を語り合いました。
清水 エコというと定義が難しくて、燃費だけなのかというと違います。排気ガスの話も考えていかなければいけないし、新しい再生可能なエネルギーにシフトできるものもエコロジーだと思います。燃費のほうばかり気にしていくと、なかなか本当のエコロジーの姿が出てきません。世界をいろいろ回ると、国によってエコロジーのとらえ方が違います。日本にもエコカーがありますが、どこからエコカーでどこからはエコカーではないのかは、よくわからないのです。
飯塚 ガソリンでも燃費がいいのがエコカーかもしれません。
清水 日本ではアメリカから輸入されたハマーがエコカー補助金の対象で、法律的にはエコカーです。トヨタのでかいアルファードもエコカーです。こども店長がでてきて、「エコカー減税&補助金」って。(笑)結局、人間がつくった政策と実態が少しずれているところがあって、私たちはちゃんとそこを見ていかないといけません。燃料消費だけでいうと、でっかいクルマはすべて「悪」で、環境に優しい小さいクルマになってしまう。今日もアストンマーティンの前で写真を撮ってブログに載せたら、「そういう“高いところ目線”でエコをしゃべるのですか」とブログに書かれました。エコというと、みんな生活を質素にして、大きいクルマには乗らない、なるべく歩いて自転車に乗るというところにどうしてもなる。
飯塚 清水さんは、僕たちと同じぐらいの年のときにはレーシングドライバーとして活躍されていたそうですね。それがどういう経緯でエコに対して興味を持つようになったのでしょうか?
清水 少し恥ずかしい話ですが、22歳ぐらいのときにたまたま志賀高原ラリーというビッグイベントでルーキーが勝ったのです。お金がないのでいいスパイクタイヤが買えなかったのですが、たまたまこのラリーは雪が降らなかったので、スパイクタイヤがなくても勝てた。だからフロックだと雑誌に書かれましたが、「ルーキー清水和夫がビッグエベント制覇」と書いてあります。雑誌には「エベント」と書いてありましたね、時代を感じます(笑)。ところが2年目にまた同じラリーで2連勝しました。しかし、当時は昭和53年規制と呼ばれる本格的な排気ガス規制が施行されました。日本メーカーはその対応に追われ、モータースポーツ活動を休止した時期でした。そのために、クルマは諦めて、一応オーディオの会社に技師として就職したのです。しかし、クルマが忘れられなくてこの世界に戻ってしまったというわけです。これでは質問の答えになっていませんね。エコを意識したのは80年代の耐久レースでしたね。燃費が厳しかったけど、速く走らないといけないし。速さはクルマの大切な効率だと分かりました。
加納 最近はレーシングカーもエコを意識していますか?
清水 もちろんです。ルマン24時間ではディーゼルのレーシングカーが常識となりましたし、F1もハイブリッドを使うようになりました。しかもドイツの24時間耐久レースでは天然ガスのレーシングカーも走っています。耐久レースは1周ごとに燃料消費量がモニターされています。一つのチームにドライバーは3~4人いるので、同じラップタイムで走っていても、「清水さんはちょっと200cc多いです」と言われることもあるわけです。ですからこっちも一生懸命に燃料を使わずに、速く走る努力をするわけです。これは普段のエコドライブに繋がると思います。
加納 無線か何かで燃費についてやりとりするのですか?
清水 今はテレメーター(走行中の車両データを無線でピットに飛ばす技術)で飛ばせないのですが、1周ごとの燃料消費量が運転しながら目で見てわかるので、1周走ると「その数字を言ってください」と無線で言われます。「今、○○リッターです」と言う「ちょっと多いです」とかね。
飯塚 速いだけではなくいかに燃料を食わない走り方をしていくかも大事ですね。
清水 そうです。だから80年代のホンダもF1で1500馬力を出していたら、レースの最後にはガス欠になってF1マシンを揺すってフィニッシュなんてシーンが思い出されます。──皆さんは80年代といっても生まれていないですね(笑)。F1は燃料をギリギリに搭載しているので計算が狂うとガス欠するのです。また、エコはなにも燃料だけではなく、タイヤやブレーキなどの消耗品も含まれています。うまいドライバーはタイヤが長持ちしますからね。当時はホンダが第2期黄金期で、F1でとても速かった時代でした。それはどういう技術かというと、ホンダのCVCCという環境に対応したシビックのエンジンの制御技術がF1の技術に使われました。日本の自動車の省エネ技術というのはF1の世界でも通用したし、もともと速く走ることはエコなのですね。だって軽くしないと速くならない。空気抵抗を小さくしないと速くならない。つまり、速く走る要素技術は全部エコロジーに繋がるので、スポーツカーは反社会的だという考え方は技術的には間違っています。ですから今、ヨーロッパで何が起きているかというと、ものすごい勢いでエコカーのスーパーカーが登場しています。ところで、飯塚さんは、アメリカのテスラ社に行ってきのですね?
飯塚 はい。夏休みに学科の研修旅行で、サンフランシスコのシリコンバレーのテスラ社にお邪魔してきました。
清水 テスラのEVスポーツカーのボディはイギリスのロータス社製のアルミボディですが、中身はパナソニックのバッテリーを使っています。メルセデスの高級車EVも開発中ですが、メルセデスの燃料電池車は「F-Cell」、BクラスのバッテリーEVを「E-Cell」と呼んでいます。これに補助電源装置のエンジンを載せると「E-Cellプラス」となり、レンジエクステンダーと呼ばれています。ハイブリッドはエンジンが主力でモーターは補助でしたが、このレンジエクステンダーはモーターが主力でエンジンは補助的に発電だけを行います。2011年のアメリカのデトロイトショーでは6000万
円以上という高価格のポルシェのスーパーカー918が発表されました。V8エンジンがドライバーの背中に搭載され、これだけで500馬力ぐらい発生します。後ろのタイヤで駆動しますが、40キロワットぐらいのモーターがフロントのタイヤに左右それぞれ独立して配置され、このモーターが左右のタイヤに異なるトルクを与えます。その結果、旋回モーメントを発生できるトルク・ベクタリング機能が可能となるのです。
飯塚 片方だけ回転させて、タイヤの回転だけで動くわけですね。
清水 イメージはそんな感じですね。この技術が実用化すると今までの私たちの常識をくつがえすようなドライビング感覚が可能となるでしょう。交差点をUターンするのにもちょっとハンドルを切っただけで容易に回ったりできそうです。
飯塚 少しハンドル操作しただけで路地の角を曲がることができてしまう。
清水 フロントに二つのモーターがあるということは、スロットルを戻すと、回生エネルギーが蓄えられます。これは市販モデルなのでリチウムイオンのバッテリーを積んでいますが、レースモデルは、F1が使っているものと同じKERSという機械的な蓄電技術です。化学的に電気を蓄える貯金ですが、KERSはフライホイールを使い、機械的に電気エネルギーを蓄えます。
飯塚 ブレーキを使うと、走っていたタイヤの回転から電気にしてエネルギーを回収できるようなシステムですね。
清水 「タイヤの回転で運動エネルギーを電気として回収する」と理解してもかまいません。分かりやすく説明すると、走っているクルマはエンジンに次いでブレーキが高温になります。なぜならブレーキは運動エネルギーを摩擦力で熱エネルギーに変換し、それを大気に捨てて冷やします。ところが、捨てられた熱エネルギーは二度と回収できないので、もったいないですよね。そこでモーターを使うと、熱エネルギーを捨てずに、電気エネルギーとして回収できるわけです。これはバッテリーでなければできない芸当ですよね。
飯塚 今のハイブリッドカーもそういうブレーキによるエネルギー回収が無駄を省く役割だったのですね。これからそういうクルマが普及していって、私たちの生活は具体的にどうなるのでしょうか。
清水 今年はEV元年ですが、まだリチウムのバッテリーも生まれたての赤ちゃんのようなものです。すぐに、ガソリン車に取って代わるなんていうことを期待してはいけません。今はエンジンとどうやって仲良くしていくかが大事です。これはルノーの縦に2人乗りの電気自動車です。2年後ぐらいにはこのEVがパリ市内を走っています。こういう小さいクルマを町なかの移動コミューターカーとして使うには、あまり長い航続距離は要りませんよね。だからリチウムバッテリーが一番ふさわしいのですね。都市では騒音や排気ガスの問題も解決できるます。EVでしたらゼロエミッションでゼロノイズなのですね。
飯塚 町の中でちょっと買い物に行くとか、そういう用途に最も適しているということですか?
清水 そうです。先に説明したポルシェのスーパースポーツカーを見てみると、これはプラグインハイブリッドなので、リチウムイオンバッテリーだけで20kmぐらいの距離はEV走行が可能かもしれません。これだったら奥さんがEV走行でデパートまでお買い物に使えるし、お父さんは高速道路まで静かにEVで走行し、高速道路に乗ったらエンジンをかけてサーキットまで行く。そういう新しいライフスタイルが6000万円払えばできます(笑)。ですからEVとハイブリッドスポーツカーは一台で二役可能となります。
飯塚 完全にEVに行くのではなくて、長い距離を走るためにはエンジンの力はまだまだ必要ですのですね。
清水 EVは新しいクルマの仲間と捉えたほうがいいと思います。トヨタやホンダが頑張って開発してきたようなハイブリッドは、さっき言ったようにブレーキのエネルギーを電気エネルギーとして貯金箱に蓄えることができるので、ストップ&ゴーが頻繁に繰りかえされる先進国の都市部ではほとんどハイブリッド化することは間違いないと思います。何故先進国かというと、ハイブリッドはコストが普通のクルマ(ノンハイブリッド)よりも高いからです。例えばインドのタタがつくっているナノという車は20~30万円です。これが10年後、20年後を考えたときに一体幾らまで下がるでしょうか。新興国ではコンベンショナルでクリーンで燃費のよいガソリン車が主に普及するでしょう。
実はディーゼルもハイブリッドと同じようにコストが高いのです。もう一つのオプションとしては、先進国の都市部では外部電力が使えるプラグインハイブリッドが主流になるのではないかと思います。大きな都市の町中ではコンパクトなEVもおおいに可能性があります。
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清水和夫のメール相談室~私はこう考える~
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相談内容(Y・Sさん 東京)
「清水さんはスポーツカーのアイドリングストップについてどう思われますか? 先日仕事の都合で深夜、新型911に乗っていました。渋谷を通らねばならず、道玄坂を走っていたのですが、不良たちがたむろしているところでちょうどアイドルストップでエンジンが停止しました。そして再始動の際に「ズバン!」とエンジンがかかってしまいました。すると、不良たちがケンカを売られたと勘違いしてこちらのほうに来るではありませんか! 私は平静を装いながら走り去りましたが、あれ以来怖くてアイドルストップはキャンセルしています」
清水の回答
「笑いそうになりました。たしかに新型911カレラのエンジンスタートの音は過激ですよね。人混みの中では周囲に気を配ることも必要かもしれません。でも、Y・S様がとった行動は正解でして、世の人は何が理由でキレるかわかりませんからね。もしもポルシェ918スパイダーなら、プラグインハイブリッドなので、モーターで静かに動き出し、スピードが乗ったらエンジンが始動するか、あるいは街中はEV走行で静かに走ることができそうです。時代の過渡期かもしれません」
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清水和夫への質問募集中です!
フェイスブックやツイッターなどオープンな場所で聞きにくいことなどぜひご質問ください。
★質問はできるだけ簡潔にお願いします(400字以内で)。
★質問は、お一人様一問に絞ってもらえると助かります。
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【DST#039】トヨタ・ヴィッツRS G's vs トヨタ・アクアS(加減速篇) / TOYOTA Vitz RS G'z vs TOYOTA Aqua S(6分54秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/06/dst039rs_gs_vs_s_toyota_vitz_r.php
【DST#039】トヨタ・ヴィッツRS G's vs トヨタ・アクアS(ハイスピードライディング篇) / TOYOTA Vitz RS G'z vs TOYOTA Aqua S(2分54秒)
http://www.startyourengines.jp/dst/2012/06/dst039.php
マツダCX-5の走りの狙いはどこにある? / MAZDA CX-5(15分59秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002894.php
AMGにもダウンサイジングの流れ / MERCEDES-BENZ CLS 63 AMG(4分18秒)
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【世界のモーターショー】バンコクモーターショー2012 / The 33rd Bangkok International Motor Show 2012 (4分35秒)
http://www.startyourengines.jp/video/2012/05/002895.php
タイで生産されるミラージュにタイで乗った / MITSUBISHI Mirage (7分48秒)
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レトロな新車、P.G.Oセバンヌに乗った / P.G.O Cevennes(4分50秒)
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帰ってきたビートル / VOLKSWAGEN The Beetle(5分4秒)
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ユーラシア大陸横断1万5000kmを語る 1/3(8分53秒)
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ユーラシア大陸横断1万5000kmを語る 2/3(6分44秒)
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ユーラシア大陸横断1万5000kmを語る 3/3(9分36秒)
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ホンダの先進技術4 / HONDA Meeting 2011 (7分14秒)
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ホンダの先進技術5 / HONDA Meeting 2011 (5分41秒)
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ホンダの先進技術6 / HONDA Meeting 2011 (11分36秒)
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メルセデス・ベンツ新型Bクラス発表/ Mercedes Benz New B Class
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前回はさまざまなエコカーがあるという話題でしたが、今回はEVについてその可能性を語り合いました。
清水 エコというと定義が難しくて、燃費だけなのかというと違います。排気ガスの話も考えていかなければいけないし、新しい再生可能なエネルギーにシフトできるものもエコロジーだと思います。燃費のほうばかり気にしていくと、なかなか本当のエコロジーの姿が出てきません。世界をいろいろ回ると、国によってエコロジーのとらえ方が違います。日本にもエコカーがありますが、どこからエコカーでどこからはエコカーではないのかは、よくわからないのです。
飯塚 ガソリンでも燃費がいいのがエコカーかもしれません。
清水 日本ではアメリカから輸入されたハマーがエコカー補助金の対象で、法律的にはエコカーです。トヨタのでかいアルファードもエコカーです。こども店長がでてきて、「エコカー減税&補助金」って。(笑)結局、人間がつくった政策と実態が少しずれているところがあって、私たちはちゃんとそこを見ていかないといけません。燃料消費だけでいうと、でっかいクルマはすべて「悪」で、環境に優しい小さいクルマになってしまう。今日もアストンマーティンの前で写真を撮ってブログに載せたら、「そういう“高いところ目線”でエコをしゃべるのですか」とブログに書かれました。エコというと、みんな生活を質素にして、大きいクルマには乗らない、なるべく歩いて自転車に乗るというところにどうしてもなる。
飯塚 清水さんは、僕たちと同じぐらいの年のときにはレーシングドライバーとして活躍されていたそうですね。それがどういう経緯でエコに対して興味を持つようになったのでしょうか?
清水 少し恥ずかしい話ですが、22歳ぐらいのときにたまたま志賀高原ラリーというビッグイベントでルーキーが勝ったのです。お金がないのでいいスパイクタイヤが買えなかったのですが、たまたまこのラリーは雪が降らなかったので、スパイクタイヤがなくても勝てた。だからフロックだと雑誌に書かれましたが、「ルーキー清水和夫がビッグエベント制覇」と書いてあります。雑誌には「エベント」と書いてありましたね、時代を感じます(笑)。ところが2年目にまた同じラリーで2連勝しました。しかし、当時は昭和53年規制と呼ばれる本格的な排気ガス規制が施行されました。日本メーカーはその対応に追われ、モータースポーツ活動を休止した時期でした。そのために、クルマは諦めて、一応オーディオの会社に技師として就職したのです。しかし、クルマが忘れられなくてこの世界に戻ってしまったというわけです。これでは質問の答えになっていませんね。エコを意識したのは80年代の耐久レースでしたね。燃費が厳しかったけど、速く走らないといけないし。速さはクルマの大切な効率だと分かりました。
加納 最近はレーシングカーもエコを意識していますか?
清水 もちろんです。ルマン24時間ではディーゼルのレーシングカーが常識となりましたし、F1もハイブリッドを使うようになりました。しかもドイツの24時間耐久レースでは天然ガスのレーシングカーも走っています。耐久レースは1周ごとに燃料消費量がモニターされています。一つのチームにドライバーは3~4人いるので、同じラップタイムで走っていても、「清水さんはちょっと200cc多いです」と言われることもあるわけです。ですからこっちも一生懸命に燃料を使わずに、速く走る努力をするわけです。これは普段のエコドライブに繋がると思います。
加納 無線か何かで燃費についてやりとりするのですか?
清水 今はテレメーター(走行中の車両データを無線でピットに飛ばす技術)で飛ばせないのですが、1周ごとの燃料消費量が運転しながら目で見てわかるので、1周走ると「その数字を言ってください」と無線で言われます。「今、○○リッターです」と言う「ちょっと多いです」とかね。
飯塚 速いだけではなくいかに燃料を食わない走り方をしていくかも大事ですね。
清水 そうです。だから80年代のホンダもF1で1500馬力を出していたら、レースの最後にはガス欠になってF1マシンを揺すってフィニッシュなんてシーンが思い出されます。──皆さんは80年代といっても生まれていないですね(笑)。F1は燃料をギリギリに搭載しているので計算が狂うとガス欠するのです。また、エコはなにも燃料だけではなく、タイヤやブレーキなどの消耗品も含まれています。うまいドライバーはタイヤが長持ちしますからね。当時はホンダが第2期黄金期で、F1でとても速かった時代でした。それはどういう技術かというと、ホンダのCVCCという環境に対応したシビックのエンジンの制御技術がF1の技術に使われました。日本の自動車の省エネ技術というのはF1の世界でも通用したし、もともと速く走ることはエコなのですね。だって軽くしないと速くならない。空気抵抗を小さくしないと速くならない。つまり、速く走る要素技術は全部エコロジーに繋がるので、スポーツカーは反社会的だという考え方は技術的には間違っています。ですから今、ヨーロッパで何が起きているかというと、ものすごい勢いでエコカーのスーパーカーが登場しています。ところで、飯塚さんは、アメリカのテスラ社に行ってきのですね?
飯塚 はい。夏休みに学科の研修旅行で、サンフランシスコのシリコンバレーのテスラ社にお邪魔してきました。
清水 テスラのEVスポーツカーのボディはイギリスのロータス社製のアルミボディですが、中身はパナソニックのバッテリーを使っています。メルセデスの高級車EVも開発中ですが、メルセデスの燃料電池車は「F-Cell」、BクラスのバッテリーEVを「E-Cell」と呼んでいます。これに補助電源装置のエンジンを載せると「E-Cellプラス」となり、レンジエクステンダーと呼ばれています。ハイブリッドはエンジンが主力でモーターは補助でしたが、このレンジエクステンダーはモーターが主力でエンジンは補助的に発電だけを行います。2011年のアメリカのデトロイトショーでは6000万
円以上という高価格のポルシェのスーパーカー918が発表されました。V8エンジンがドライバーの背中に搭載され、これだけで500馬力ぐらい発生します。後ろのタイヤで駆動しますが、40キロワットぐらいのモーターがフロントのタイヤに左右それぞれ独立して配置され、このモーターが左右のタイヤに異なるトルクを与えます。その結果、旋回モーメントを発生できるトルク・ベクタリング機能が可能となるのです。
飯塚 片方だけ回転させて、タイヤの回転だけで動くわけですね。
清水 イメージはそんな感じですね。この技術が実用化すると今までの私たちの常識をくつがえすようなドライビング感覚が可能となるでしょう。交差点をUターンするのにもちょっとハンドルを切っただけで容易に回ったりできそうです。
飯塚 少しハンドル操作しただけで路地の角を曲がることができてしまう。
清水 フロントに二つのモーターがあるということは、スロットルを戻すと、回生エネルギーが蓄えられます。これは市販モデルなのでリチウムイオンのバッテリーを積んでいますが、レースモデルは、F1が使っているものと同じKERSという機械的な蓄電技術です。化学的に電気を蓄える貯金ですが、KERSはフライホイールを使い、機械的に電気エネルギーを蓄えます。
飯塚 ブレーキを使うと、走っていたタイヤの回転から電気にしてエネルギーを回収できるようなシステムですね。
清水 「タイヤの回転で運動エネルギーを電気として回収する」と理解してもかまいません。分かりやすく説明すると、走っているクルマはエンジンに次いでブレーキが高温になります。なぜならブレーキは運動エネルギーを摩擦力で熱エネルギーに変換し、それを大気に捨てて冷やします。ところが、捨てられた熱エネルギーは二度と回収できないので、もったいないですよね。そこでモーターを使うと、熱エネルギーを捨てずに、電気エネルギーとして回収できるわけです。これはバッテリーでなければできない芸当ですよね。
飯塚 今のハイブリッドカーもそういうブレーキによるエネルギー回収が無駄を省く役割だったのですね。これからそういうクルマが普及していって、私たちの生活は具体的にどうなるのでしょうか。
清水 今年はEV元年ですが、まだリチウムのバッテリーも生まれたての赤ちゃんのようなものです。すぐに、ガソリン車に取って代わるなんていうことを期待してはいけません。今はエンジンとどうやって仲良くしていくかが大事です。これはルノーの縦に2人乗りの電気自動車です。2年後ぐらいにはこのEVがパリ市内を走っています。こういう小さいクルマを町なかの移動コミューターカーとして使うには、あまり長い航続距離は要りませんよね。だからリチウムバッテリーが一番ふさわしいのですね。都市では騒音や排気ガスの問題も解決できるます。EVでしたらゼロエミッションでゼロノイズなのですね。
飯塚 町の中でちょっと買い物に行くとか、そういう用途に最も適しているということですか?
清水 そうです。先に説明したポルシェのスーパースポーツカーを見てみると、これはプラグインハイブリッドなので、リチウムイオンバッテリーだけで20kmぐらいの距離はEV走行が可能かもしれません。これだったら奥さんがEV走行でデパートまでお買い物に使えるし、お父さんは高速道路まで静かにEVで走行し、高速道路に乗ったらエンジンをかけてサーキットまで行く。そういう新しいライフスタイルが6000万円払えばできます(笑)。ですからEVとハイブリッドスポーツカーは一台で二役可能となります。
飯塚 完全にEVに行くのではなくて、長い距離を走るためにはエンジンの力はまだまだ必要ですのですね。
清水 EVは新しいクルマの仲間と捉えたほうがいいと思います。トヨタやホンダが頑張って開発してきたようなハイブリッドは、さっき言ったようにブレーキのエネルギーを電気エネルギーとして貯金箱に蓄えることができるので、ストップ&ゴーが頻繁に繰りかえされる先進国の都市部ではほとんどハイブリッド化することは間違いないと思います。何故先進国かというと、ハイブリッドはコストが普通のクルマ(ノンハイブリッド)よりも高いからです。例えばインドのタタがつくっているナノという車は20~30万円です。これが10年後、20年後を考えたときに一体幾らまで下がるでしょうか。新興国ではコンベンショナルでクリーンで燃費のよいガソリン車が主に普及するでしょう。
実はディーゼルもハイブリッドと同じようにコストが高いのです。もう一つのオプションとしては、先進国の都市部では外部電力が使えるプラグインハイブリッドが主流になるのではないかと思います。大きな都市の町中ではコンパクトなEVもおおいに可能性があります。
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清水和夫のメール相談室~私はこう考える~
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相談内容(Y・Sさん 東京)
「清水さんはスポーツカーのアイドリングストップについてどう思われますか? 先日仕事の都合で深夜、新型911に乗っていました。渋谷を通らねばならず、道玄坂を走っていたのですが、不良たちがたむろしているところでちょうどアイドルストップでエンジンが停止しました。そして再始動の際に「ズバン!」とエンジンがかかってしまいました。すると、不良たちがケンカを売られたと勘違いしてこちらのほうに来るではありませんか! 私は平静を装いながら走り去りましたが、あれ以来怖くてアイドルストップはキャンセルしています」
清水の回答
「笑いそうになりました。たしかに新型911カレラのエンジンスタートの音は過激ですよね。人混みの中では周囲に気を配ることも必要かもしれません。でも、Y・S様がとった行動は正解でして、世の人は何が理由でキレるかわかりませんからね。もしもポルシェ918スパイダーなら、プラグインハイブリッドなので、モーターで静かに動き出し、スピードが乗ったらエンジンが始動するか、あるいは街中はEV走行で静かに走ることができそうです。時代の過渡期かもしれません」
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マツダCX-5の走りの狙いはどこにある? / MAZDA CX-5(15分59秒)
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AMGにもダウンサイジングの流れ / MERCEDES-BENZ CLS 63 AMG(4分18秒)
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タイで生産されるミラージュにタイで乗った / MITSUBISHI Mirage (7分48秒)
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帰ってきたビートル / VOLKSWAGEN The Beetle(5分4秒)
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メルセデス・ベンツ新型Bクラス発表/ Mercedes Benz New B Class
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2013年6月26日水曜日
【清水和夫メールマガジン】第35号 アーカイブス 2012.5.25
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清水和夫メールマガジン~自動車大航海時代~
2012年5月25日 第35号
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緊急提言第二弾 関越自動車道 藤岡ジャンクションのバス事故
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信じられない事故の光景がTVや新聞で報道されました。まるで防音壁がバスを切り裂いたような悲惨なバスの姿を見て、私は真っ先に道路の加害性を疑いました。私は今から10年以上も前に『クルマ安全学のすすめ』(NHK出版)という本を上梓しています。この本は人とクルマと道路の三つの要素からなる交通事故の実体を基本に考えながら、クルマの安全技術について書きました。メルセデス・ベンツを取材すると、運転する人間の行動やぶつかる相手のことを知る必要があると知らされました。
今回の事故は運転手が適正に運転していれば何の問題も表面化しなかったのですが、過酷な労働条件下での運転による居眠りが話題となっています。もちろん、プロの運転手なので、そのバスを運用していた企業の責任もありますし、価格競争が招いた結果だという主張も耳にします。しかし、どんな事情があろうと、多くの交通事故はドライバーのミスで生じることは周知の事実です。ゆえにドライビングをアシストする技術が存在するのです。また、ぶつかった時の被害を少なくするのは自動車に備わるベルトなどの拘束装置であり、こうした乗員保護装置があるから被害を少なくできるのです。これは自動車メーカーに課せられた義務なのです。
また、道路管理者あるいは道路設計者はクルマがぶつかっても被害を拡大しないように安全な道路を設計し運用する義務が課せられています。その点、今回の高速道路の事故では、道路管理者であるNEXCO東日本や道路を所有する日本道路保有機構にガードレールや防音壁がクルマに対する加害性がなかったのかどうかの責任があるはずです。
現場に行って、実際にこの目で見てわかった事があります。事故現場は県道が下に通る小さな立体交差となっており、橋の欄干はコンクリートでできていました。しかもコンクリートの端はスロープのような形状ではなく、直方体の形が剥き出しになっていました。金属でできたガードレールはその手前で終わっており、新しいガードレールならコンクリートの欄干にオーバーラップされるはずが、この場所の欄干とガードレールは繋がっていなかったのです。これが被害を拡大した張本人であり、防音壁は二次的な被害だと思いました。
つまり、緩い左カーブの左車線を走っていたバスは100km/h近い速度で車線を逸脱し、左側のガードレールに浅い角度でぶつかった。ガードレールはバスの荷重に耐えきれず、外側に歪み、バスの軌道は完全に車線を逸脱してしまった。その結果、コンクリートでできた橋の欄干に25%くらいのオフセット衝突が生じたのではないでしょうか。
このエネルギーを吸収しないコンクリートのリジットバリアがバスの正面から激突。その時の衝撃でベルトを装着していない乗員は瞬時に前方に投げ出されたのです。一列目に座って助かった乗員はシートベルトを装着していたことからも、その様子が想像できます。バスが軽量化のために強度不足という専門家の発言があったが、それは自動車工学の知識からはあり得ないことです。バスの強度の問題よりも、道路の加害性とバスにシートベルトが備わっていたのかどうか、あるいはベルト装着したかどうかが論点ではないでしょうか。
最近、大型車が高速道路でからむ死亡事故が多いことから、大型車にプリクラッシュ技術が義務化されることになっていた矢先の事故でした。古いバスなどにはドライブレコーダーを装着したりしながら、日頃から「ヒヤリ&ハット」を監視する必要があると思っていました。今回のバス事故から技術的な検知で学ぶべきことを最後にまとめておきます。
道路側の課題
・車線逸脱は道路の白線にギザギザの横溝をつけることでも警告できた
・実際に現場を何度も走ってみたが、白線に横溝はなかった
・エネルギー吸収できない堅い構造物はガードレールでオーバーラップする
・古い道路を新しい道路の基準にアップデートする
・事故が多い道路区間にビデオカメラを設置し、何が起きているのか把握する
車両側の課題
・二点でもいいのでシートベルトを装備
・当たり前だが古いバスにはベルトがないケースもある
・高速道路では特にベルト装着は義務化
・トラックだけでなくバスにもプリクラッシュの義務化が必要
運用側の課題
・高速路線バスと貸し切りバスの違いを明確にする
・旅行会社とバス会社の安全意識を厳しくチェックする
・公共交通としての安全運用のガイドラインの設定する
・それらを違反した場合の罰則規定を厳しくする
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また、道路管理者あるいは道路設計者はクルマがぶつかっても被害を拡大しないように安全な道路を設計し運用する義務が課せられています。その点、今回の高速道路の事故では、道路管理者であるNEXCO東日本や道路を所有する日本道路保有機構にガードレールや防音壁がクルマに対する加害性がなかったのかどうかの責任があるはずです。
現場に行って、実際にこの目で見てわかった事があります。事故現場は県道が下に通る小さな立体交差となっており、橋の欄干はコンクリートでできていました。しかもコンクリートの端はスロープのような形状ではなく、直方体の形が剥き出しになっていました。金属でできたガードレールはその手前で終わっており、新しいガードレールならコンクリートの欄干にオーバーラップされるはずが、この場所の欄干とガードレールは繋がっていなかったのです。これが被害を拡大した張本人であり、防音壁は二次的な被害だと思いました。
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2013年6月10日月曜日
【清水和夫メールマガジン】第34号 アーカイブス 2012.5.10
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緊急提言第一弾 京都の祇園で起きた交通事故から何を学ぶべきか
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京都で痛ましい交通事故が起きたと思っていたところ、連休を挟んで次々と悲惨な事故が起こりました。それぞれの事故に関連性はないかもしれませんが、ここまで偶然に大惨事が連続して起きると、日本のクルマ社会に天罰が下ったとのかと思ってしまいます。亡くなられた方々にはご冥福をお祈りしつつ、自動車で日々の糧を得ている身としては、今回の事故から何かを学び取り、再び悲惨な事故が起きないように警報を鳴らすことが自分の責任だと痛感しています。今回のメールマガジンはそれぞれの事故に関して私なりの見解を述べたいと思います。
まず京都の祇園で起きた事故はどう考えるべきでしょうか。Youtubeを見るとタクシーと軽い追突を起こした後で、まるで逃げるように歩行者をなぎ倒し、細い路地を暴走するシーンが映っています。その様子はドライバーの運転は決してふらついているような感じではありませんでした。運転に関しては正常な能力を持っていたと思われます。しかし、その運転手がテンカン持ちだったころから、事故の原因が「適正な運転能力があったかどうか」に議論が集中しています。
しかも警察の事故調査報告はまだ発表されていませんが、一部のメディアでは「電信柱に激突して、運転手は亡くなったが、右足はアクセルを踏んでいた形跡があるらしい」と囁かれています。
詳細な検死と壊れたクルマを工学的に検証すれば、ぶつかる直前までアクセルを踏んでいたのか、ブレーキを踏んでいたのかは断定できるはずです。その意味でも医学と工学が連携した事故調査が不可欠なのですが、警察は交通事故をまず刑事責任としての犯人(原因)探しに終始しています。
私がその映像を見たときに真っ先に浮かんだのが、アクセルとブレーキの踏み間違いがあったのではないかということです。タクシーと軽衝突を起こしてパニックになり、思わず踏んだブレーキペダルがアクセルペダルだったかもしれない……というのは軽自動車のアクセルペダルは左側に寄りやすい構造となっているので踏み間違いやすい構造なのです。
もう一つ事故を未然に防ぐ可能性もあったと思います。そのチャンスは最初にタクシーと衝突した時です。エアバッグが備わっていたクルマなので、Gセンサーがついています。タクシーとの接触で衝突を関知したら、エンジンを止めてしまうか、あるいは10km/h前後でスピードリミッターを効かせることができたはずです。法律では定めていませんが、二次衝突を防ぐことは技術的には難しくありません。このように考えると祇園の事故から学ぶべきこは少なくありません。
今回の事故から下記の4点を問題提起したいと考えています。
1 医学と工学が連携した事故調査が必要
2 事調査の結果は公開されるべき
3 ペダルの踏み間違いの可能性がある
4 二次衝突を防ぐシステムの実用化
次回は関越自動車道藤岡ジャンクションのバス事故について提言を述べたいと思います。
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CARトップ 筑波サーキットテスト2012春(前編) / CARTOP Tsukuba Circuit Test 2012 Spring(6分16秒)
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CARトップ 筑波サーキットテスト2012春(後編) / CARTOP Tsukuba Circuit Test 2012 Spring(6分16秒)
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CARトップ 筑波サーキットテスト2012春(番外編) / CARTOP Tsukuba Circuit Test 2012 Spring(12分50秒)
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GENROQ スーパーカー対決に密着取材! / GENROQ Circuit Test in Fuji Speedway(3分33秒)
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マクラーレンMP4-12C総力取材!1 / MCLAREN MP4-12C(4分22秒)
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マクラーレンMP4-12C総力取材!2 / MCLAREN MP4-12C(12分5秒)
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マクラーレンMP4-12C総力取材!3 / MCLAREN MP4-12C(6分)
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マクラーレンMP4-12C総力取材!4 / MCLAREN MP4-12C(5分16秒)
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フルスカイアクティブのCX-5がデビュー! / MAZDA CX-5 Debut(6分31秒)
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CX-5の強みは?開発・企画担当者に聞く / MAZDA CX-5 Debut(3分11秒)
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ポルシェ パナメーラSハイブリッド国際試乗会 / PORSCHE Panamera S Hybrid (4分16秒)
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使いやすさが魅力のルノー ウインド / RENAULT Wind (4分40秒)
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関越道 藤岡バス衝突事故検証に清水和夫が向った
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清水和夫メールマガジン~自動車大航海時代~
2012年5月10日 第34号
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緊急提言第一弾 京都の祇園で起きた交通事故から何を学ぶべきか
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京都で痛ましい交通事故が起きたと思っていたところ、連休を挟んで次々と悲惨な事故が起こりました。それぞれの事故に関連性はないかもしれませんが、ここまで偶然に大惨事が連続して起きると、日本のクルマ社会に天罰が下ったとのかと思ってしまいます。亡くなられた方々にはご冥福をお祈りしつつ、自動車で日々の糧を得ている身としては、今回の事故から何かを学び取り、再び悲惨な事故が起きないように警報を鳴らすことが自分の責任だと痛感しています。今回のメールマガジンはそれぞれの事故に関して私なりの見解を述べたいと思います。
まず京都の祇園で起きた事故はどう考えるべきでしょうか。Youtubeを見るとタクシーと軽い追突を起こした後で、まるで逃げるように歩行者をなぎ倒し、細い路地を暴走するシーンが映っています。その様子はドライバーの運転は決してふらついているような感じではありませんでした。運転に関しては正常な能力を持っていたと思われます。しかし、その運転手がテンカン持ちだったころから、事故の原因が「適正な運転能力があったかどうか」に議論が集中しています。
しかも警察の事故調査報告はまだ発表されていませんが、一部のメディアでは「電信柱に激突して、運転手は亡くなったが、右足はアクセルを踏んでいた形跡があるらしい」と囁かれています。
詳細な検死と壊れたクルマを工学的に検証すれば、ぶつかる直前までアクセルを踏んでいたのか、ブレーキを踏んでいたのかは断定できるはずです。その意味でも医学と工学が連携した事故調査が不可欠なのですが、警察は交通事故をまず刑事責任としての犯人(原因)探しに終始しています。
私がその映像を見たときに真っ先に浮かんだのが、アクセルとブレーキの踏み間違いがあったのではないかということです。タクシーと軽衝突を起こしてパニックになり、思わず踏んだブレーキペダルがアクセルペダルだったかもしれない……というのは軽自動車のアクセルペダルは左側に寄りやすい構造となっているので踏み間違いやすい構造なのです。
もう一つ事故を未然に防ぐ可能性もあったと思います。そのチャンスは最初にタクシーと衝突した時です。エアバッグが備わっていたクルマなので、Gセンサーがついています。タクシーとの接触で衝突を関知したら、エンジンを止めてしまうか、あるいは10km/h前後でスピードリミッターを効かせることができたはずです。法律では定めていませんが、二次衝突を防ぐことは技術的には難しくありません。このように考えると祇園の事故から学ぶべきこは少なくありません。
今回の事故から下記の4点を問題提起したいと考えています。
1 医学と工学が連携した事故調査が必要
2 事調査の結果は公開されるべき
3 ペダルの踏み間違いの可能性がある
4 二次衝突を防ぐシステムの実用化
次回は関越自動車道藤岡ジャンクションのバス事故について提言を述べたいと思います。
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